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2021 年度 実施状況報告書

血管新生因子を添加した脂肪細胞由来再生細胞シートを用いた新しい心筋再生療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K08844
研究機関鳥取大学

研究代表者

西村 元延  鳥取大学, 医学部, 教授 (90291442)

研究分担者 岸本 祐一郎  鳥取大学, 医学部, 講師 (20623911)
吉川 泰司  鳥取大学, 医学部, 准教授 (40570594)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードADSC / 脂肪幹細胞 / 細胞シート / 心筋再生治療
研究実績の概要

われわれは脂肪幹細胞(Adipose Derived Stem Cells: ADSC)を用いた研究をおこない、心筋梗塞後の心不全に対する心機能改善効果について報告してきた。マイクロアレイ発現解析を用いた網羅的腱索から、ADSCの心機能改善に関与する血管新生因子として分泌蛋白質であるEsm1, Stc1, Ccbe1, Bng8が関与している可能性が明らかとなった。
本年度は、4つの候補蛋白質の中から特に効果のあるものを絞り込むために、in vitro assayをおこなった。HUVECを用いたtube formation assayを用いて、候補分泌蛋白質の直接添加が血管新生を促進すること、ならびにsiRNAによりそれぞれの
候補分泌タンパク質をノックダウンしたADSC由来培養上清が血管新生を促進しないことを確認することとした。これにより、この4種の蛋白質のうち、Stc1の血管新生作用が特に強いことを見出した。
今後は、ラット心筋梗塞モデルを作成し、これに野生型ADSCシートならびにsiRNAによりStc1をノックダウンしたADSCシートを貼付し、その心機能改善効果について検討する。さらにStc1を乳酸・グリコール酸共重合体にして封入した徐放性マイクロスフェアを作成し、これを添加したゼラチンシートを作成する。ラット心筋梗塞モデルにこのStc1徐放ゼラチンシート貼付することによる血管新生効果、および心機能改善効果について検討する。Stc1添加ゼラチンシートのみで心機能改善効果が得られれば、細胞を必要としない心筋再生治療につながることが期待される。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

分泌蛋白質Stc1徐放ゼラチンシートの作成、siRNAを用いた候補分泌蛋白質ノックダウンADSCシートによるラット心筋梗塞モデル実験が、大学院生の不足により進行が遅れている。

今後の研究の推進方策

実験の人手不足により若干の計画の遅れはあるものの、何とか着実に実験を進めていく。

次年度使用額が生じた理由

人員不足による若干の研究の遅れのため、実験用の物品費が余った。来年度、実験進行によ、使用する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] α1-Adrenergic receptor mediates adipose-derived stem cell sheet-induced protection against chronic heart failure after myocardial infarction in rats2022

    • 著者名/発表者名
      Horie Hiromu、Hisatome Ichiro、Yamamoto Kazuhiro、Yoshikawa Yasushi、Nishimura Motonobu
    • 雑誌名

      Hypertension Research

      巻: 45 ページ: 283~291

    • DOI

      10.1038/s41440-021-00802-2

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Esm1 and Stc1 as Angiogenic Factors Responsible for Protective Actions of Adipose-Derived Stem Cell Sheets on Chronic Heart Failure After Rat Myocardial Infarction2021

    • 著者名/発表者名
      Watanabe Mai、Horie Hiromu, Yamamoto Kazuhiro、Hisatome Ichiro, Motonobu Nishimura
    • 雑誌名

      Circulation Journal

      巻: 85 ページ: 657~666

    • DOI

      10.1253/circj.CJ-20-0877

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2022-12-28  

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