研究課題/領域番号 |
21K08860
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
山崎 誉斗 三重大学, 医学系研究科, 助教 (00897754)
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研究分担者 |
鳥羽 修平 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (20806111)
梅津 健太郎 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (30408596)
伊藤 久人 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (40378336)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 先天性心疾患 / Micro-CT / 三次元アトラス / 3Dプリントモデル / 刺激伝導系 / 心臓血管外科 |
研究実績の概要 |
1. Micro-CTを用いた先天性心疾患三次元アトラス作成 Boston Children's Hospitalに保管されている先天性心疾患ワックス固定心臓標本53個をMicro-CTでスキャンし、得られたDICOMデータを解析し、高精細三次元モデルの作成プロトコールを確立した。全ての三次元心臓標本モデルはソフトウェアSketchfabを利用し、オンライン上にアップロードし、重要な解剖構造にラベル付けをすることで高精細先天性心疾患三次元アトラス(https://sketchfab.com/heartmodelsにて全世界から無料で使用可能)を作成した。先天性心疾患は複数の命名体系の存在により、正確な解剖学的知見、情報を共有する際に誤解を生じる可能性があるが、三次元アトラスを使用することで正確な情報共有が可能であり、知識の一般化という大きな意味を持つ。研究代表者の山崎は2022年3月にSociety for Pediatric Pathologyにて発表し、Harry B. Neustein Memorial Awardを受賞した。 2. 先天性心疾患3Dプリントモデル 上述の三次元アトラスの三次元データと3Dプリンターを用いて先天性心疾患3Dプリントモデルを作成した。これらを用いることで、複雑な三次元構造を実際に観察しながら学ぶことを可能とし、知識習得に寄与する。研究分担者の鳥羽は第53回日本心臓血管外科学会学術総会で三次元アトラス・3Dプリントモデルに関して発表した。 3. 先天性心疾患心における刺激伝導系の三次元可視化 先天性心疾患における刺激伝導系走行の理解は外科的治療の際に重要であるが、疾患による多様性などのため、十分な知見が得られていない。我々はこれまでに正常心臓標本を用いた刺激伝導系の三次元可視化を可能としており、先天性心疾患標本でも研究を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
本研究は先天性心疾患三次元アトラスの作成、心内構造三次元解析という2つの主軸があるが、そのうちの1つである三次元アトラスの作成は完了している。この点に関しては今後はさらに高性能なプラットフォームの作成、標本数の拡大をおこなっていく。 また、三次元アトラスに使用した三次元データを元に3Dプリンターによる3Dプリントモデルの作成にも成功しており、世界においても貴重な先天性心疾患心臓標本を世界へ普及することを可能とした。 心内構造三次元可視化についても順調に研究は進捗中であり、正常心臓標本を用いて刺激伝導系、心筋繊維三次元可視化のプロトコールを確立している。先天性心疾患標本のMicro-CTスキャンも終了しており、順次解析することで成果を上げることができると予想される。
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今後の研究の推進方策 |
今後は各先天性心疾患心臓標本のMicro-CT画像を用いて順次心内構造の解析を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
当該年度ではMicro-CT使用代に加えて、画像解析用のソフトウェア使用の際の経費を計上していたが、画像解析を次年度に行うこととしたため、次年度使用額が生じた。次年度に画像解析および渡航費などとして使用予定。
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