研究課題/領域番号 |
21K08869
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
田ノ上 禎久 九州大学, 医学研究院, 准教授 (40372742)
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研究分担者 |
仁田 翔大 九州大学, 大学病院, 医員 (70769801)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | V-A ECMO / IMPELLA / LV unloading |
研究実績の概要 |
本研究は、重症急性循環不全に対する体外式膜型人工肺(ECMO)使用時の左室後負荷軽減(LV unloading)方法として、経皮的左室補助装置IMPELLA(インペラ)の効果を検証するものである。具体的な方法として、ブタ の急性心筋梗塞 + V-A ECMOモデルで、2種のLV unloading効果の比較検討を行うことを目指している。同モデルにおいて、冠動脈左前下行枝(LAD)結紮を行い、その後のデータ追跡を行う。最終的には、ECMO単独、 ECMO + surgical LV venting、ECMO + IMPELLA の3群比較を行い、循環補助中の血行動態、循環補助離脱後急性期の心機能、循環補助離脱後慢性期の心機能・心筋リモデリングを検証することが本研究の目的である。
予備段階としてブタへの人工心肺を確立することを目指し、当初の人工心肺血流量の安定化などの問題を解決しながら、現時点では安定した確立が可能となってきた。今後は、まずは、逆行性送血V-A ECMOモデルに左室ベントを導入したコントロール群を安定して確立することを目標にし、実験を進めている。一方で、IMPELAA使用に関しては許可が必要であるため、現時点では使用できていない。現在、申請に向けて調整中である。その導入に際しては、ブタにおいては、アクセス血管が狭小であるため問題となることが予想されている。我々は、下行大動脈に人工血管を縫着してアクセスルートにするなどの検討を進めており、IMPELLA導入後にスムーズに実験が進行して行く準備を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
上記記載の通り、IMPELLAの使用許可が得られていないことが挙げられる。
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今後の研究の推進方策 |
上記記載の通り、今後は逆行性送血V-A ECMOモデル確立し、安定した外科的LV unloadingを確立しcontrolモデルを構築することを目標にしている。またIMPELAA使用に関しては、許可が必要であるため、申請に向けて引き続き調整を継続する。
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次年度使用額が生じた理由 |
(未使用が生じた理由)予定よりも消耗品の支出が少なく済んだため、次年度使用額が生じた。 (次年度使用計画)令和3年度経費の中で1,378,411円の未使用分があった。これを次年度に繰り越し令和4年度は合わせて2,478,411円を消耗品費を中心に使用して研究を実施する予定である。
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