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2021 年度 実施状況報告書

三次元培養により出現する腫瘍細胞の特性解析に基づいた新規肺がん治療標的の探索

研究課題

研究課題/領域番号 21K08902
研究機関岡山大学

研究代表者

山本 寛斉  岡山大学, 大学病院, 講師 (40467733)

研究分担者 豊岡 伸一  岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (30397880)
冨田 秀太  岡山大学, 大学病院, 准教授 (10372111)
諏澤 憲  岡山大学, 大学病院, 助教 (90839713)
江口 傑徳  岡山大学, 医歯薬学域, 講師 (20457229)
加藤 竜司  名古屋大学, 創薬科学研究科, 准教授 (50377884)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード肺癌 / 三次元培養 / 腫瘍微小環境
研究実績の概要

近年、免疫チェックポイント阻害剤の登場により、がん細胞周囲の微小環境(腫瘍微小環境)が治療標的として注目されている。三次元(3D)培養での腫瘍細胞は二次元(2D)培養と比べ、細胞間インタラクションが生体内に近く、腫瘍微小環境を反映していることが知られている。また、がん難治性に関与する幹細胞性の維持や治療抵抗性の評価にも従来の2D 培養によるアッセイ系よりも適している。申請者らは、その中でも腫瘍細胞の凝集形態には多様性があり、特にがんの悪性度が高い集団が存在することを発見した。本研究は、より生体内の環境を反映する3D 培養により肺がん細胞の特性を評価し、悪性度と関連する遺伝子を同定し、これを標的とする治療戦略の確立を目指すものである。
令和3年度は、肺がん細胞株 (n = 30) を用いて3D 培養による細胞凝集塊の形態学的特徴の確認を進め、Grape-like, Spheroid, Monolayer sheet, Other typeの4つに分類した。また、腫瘍学的特徴を明らかにするために、これらの形態学的特徴と増殖能・浸潤能・遊走能の表現型との関連について解析を進めたところ、Monolayer sheet typeの細胞株は浸潤能・遊走能がSpheroid typeの細胞株よりも高いという結果であった。また、各肺がん細胞株のin vivoでの腫瘍形成能をマウスモデルを用いて検討を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の予定であった、肺がん細胞株の3D 培養による細胞凝集塊の形態学的特徴を分類することができ、また形態学的特徴と、増殖能・浸潤能・遊走能という表現型との関連の解析も進めることができたため。

今後の研究の推進方策

肺がん細胞株の形態学的特徴や表現型に関連する遺伝子を、網羅的遺伝子解析によって探索を行う予定である。遺伝子が同定された場合、治療標的となり得るか検証する予定である。

次年度使用額が生じた理由

物品購入において、一部当初の見込みよりも少額で購入出来たものがあったため、102,765円の余剰が生じたが、購入予定の物品はこの余剰額で購入できるものではなかったために年度内の使用は不可能であった。次年度に繰り越して物品購入に充当する。

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公開日: 2022-12-28  

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