前回の研究では周術期ビッグデータを活用した手術患者アウトカムに及ぼす臨床指標の探索について実施した。倫理審査委員会の承認の後に、今回の研究では更に精緻した検討について過去データを用いて行った。周術期の体温管理において体重ごとに術前から術中、術後の変動を調査しその背景の因子も検討した。体重≦40kgの患者は術前の腋窩温が高くなること、術中の体温推移は著しく低下すること、術後の体温は逆に体重≦40kgの患者が高くなる結果を得た。これは測定場所の影響や術中の筋肉量などの影響を受けるものの、体温低下への予測が周術期を通したケアプロセス視点からも重要であると考えられた。
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