研究課題/領域番号 |
21K08977
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研究機関 | 明海大学 |
研究代表者 |
大野 由夏 明海大学, 歯学部, 准教授 (70451961)
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研究分担者 |
小長谷 光 明海大学, 歯学部, 教授 (20251548)
大上 沙央理 明海大学, 歯学部, 講師 (80451962)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 遷延性術後痛 |
研究実績の概要 |
全ての手術患者は術後急性痛を発症し一部が遷延性術後痛に移行する。遷延性術後痛は治療に難渋し患者のQOL低下につながるため、近年対策の必要性が指摘されてきた。本研究は予定手術患者を対象に術前に内因性疼痛調節機能を評価し、術後痛発症高リスク患者を同定することが目的であり、本年は以下のデータ収集を行った。 口腔外科領域の予定手術患者を対象に、手術前にOffset Analgesiaを評価した。OA測定は、手術前日にPeltier素子を電気的に制御する特注型冷温刺激装置(VICS、東京、日本)を用いて、46℃5秒(T1)、47℃5秒(T2)、46℃20秒(T3)の熱刺激を利き手前腕に連続して与え、刺激に対する各個人における主観的痛み(visual analogue scale: VAS)を持続的に電子VAS装置で記録した。OAは、(T2におけるVASの最高値)―(T3におけるVASの最低値)と定義した。Pain Catastrophizing Scale (PCS)評価は自己質問紙法で行い、合計点、反芻、無力感、拡大視それぞれの点数を算出した。術中アセトアミノフェンを投与し、術後疼痛管理はアセトアミノフェン3000mg/日の定時投与ならびに状況に応じてレスキュー投与を行った。術後疼痛はVASを用いて評価した。 患者背景(年齢、性別、性周期、慢性疼痛の有無およびそのVAS値と鎮痛剤使用量、疼痛罹患歴、抑うつ傾向、疼痛破局的思考尺度等)、術後急性痛発症および遷延性術後痛発症の有無およびその主観的痛み強度(visual analogue scale: VAS)と罹患期間、術後急性痛および遷延性術後痛発症時の鎮痛剤使用量について情報収集した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウィルスの流行によりやや遅れている。 本年度、遷延性術後痛発症予測の臨床応用に向け、現在は、口腔外科領域の予定手術患者を対象に周術期にOAとPCSを評価し、患者背景(年齢、性別、性周期、慢性疼痛の有無およびそのVAS値と鎮痛剤使用量、疼痛罹患歴、抑うつ傾向、疼痛破局的思考尺度等)、術後急性痛発症および遷延性術後痛発症の有無およびその主観的痛み強度(visual analogue scale: VAS)と罹患期間、術後急性痛および遷延性術後痛発症時の鎮痛剤使用量について情報収集を行っている。 得られた結果から、OA、PCSと術後痛が関連することが示唆された。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、遷延性術後痛発症予測の臨床応用に向け、口腔外科領域の予定手術患者を対象に周術期にOAとPCSを評価し、患者背景(年齢、性別、性周期、慢性疼痛の有無およびそのVAS値と鎮痛剤使用量、疼痛罹患歴、抑うつ傾向、疼痛破局的思考尺度等)、術後急性痛発症および遷延性術後痛発症の有無およびその主観的痛み強度(visual analogue scale: VAS)と罹患期間、術後急性痛および遷延性術後痛発症時の鎮痛剤使用量について情報収集を行う予定である。 各評価項目と術後痛の関連について、さらなる検討を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
本年は、新型コロナウィルスの流行により患者リクルートがやや遅れたため、研究の進捗状況がやや遅れた。 その結果、計画通りの予算執行ができなかった。 次年度は、研究データ収集のための特注型冷温刺激装置購入予定である。さらに、研究データ解析のためのPC、統計解析ソフト、論文投稿のための画像ソフト、データ記録媒体購入のため使用予定である。
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