• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2023 年度 実績報告書

ストレス暴露により生じる慢性疼痛機序における脂肪酸受容体の関与

研究課題

研究課題/領域番号 21K08983
研究機関神戸学院大学

研究代表者

中本 賀寿夫  神戸学院大学, 薬学部, 准教授 (30432636)

研究分担者 糟谷 史代  神戸学院大学, 薬学部, 教授 (80131522)
徳山 尚吾  神戸学院大学, 薬学部, 教授 (70225358)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード疼痛 / 慢性ストレス / 長鎖脂肪酸受容体 / 脂肪酸
研究実績の概要

最終年度は、下記に示す2つの検討を行った。①昨年度に続き、GPR40-floxed マウスと腸管上皮細胞に Cre リコンビナーゼおよび変異型エストロゲン受容体(ERT)を発現する Vil1-Cre/ERT(Jackson labolatoryから購入)マウスを交配させ、腸管上皮細胞特異的に GPR40/FFAR1 を欠損させたGPR40CKOマウスを作製することを目的とした。上記マウスを交配させ、Genotypingを行い、GPR40-floxed マウスからネオマイシンおよびフリッパーゼが除去されていることを確認した。加えてCre を発現したマウスであることをチェックし実験に使用した。腸管特異的にGPR40を欠損させるため、タモキシフェン(1 mg)を1日1回5日間、腹腔内へ反復処置した。5日間タモキシフェンを処置したマウス小腸GPR40は、vehicle 処置マウスと比べて有意に減少した。これらの点から、目的のマウスを作製することに成功した②ストレス誘発慢性疼痛モデルマウスに対するGPR40アゴニストの効果について、検討を加えた。GPR40アゴニストのドコサヘキサエン酸(DHA)をSDストレス負荷中、1日1回25 mmol/kgの用量で10日間、経口投与した結果、野生型(WT)マウスへDHA処置した群は、術後1週間目に機械的刺激に対する反応閾値が有意に増加した。一方、GPR40欠損マウスへDHAを処置した群は、術後から14日目まで機械的刺激に対する閾値が低下したままだった。GPR40選択的アゴニストGW9508(1.0μg)の脳室内投与は、ストレス誘発慢性疼痛により生じる機械的刺激に対する過敏応答を有意に抑制した。この効果は45分後まで持続し、60分後には消失した。これらの点から、GPR40アゴニストがストレス誘発慢性疼痛に対して有効である可能性が示された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Stress-Induced Changes in the Endogenous Opioid System Cause Dysfunction of Pain and Emotion Regulation2023

    • 著者名/発表者名
      Nakamoto Kazuo、Tokuyama Shogo
    • 雑誌名

      International Journal of Molecular Sciences

      巻: 24 ページ: 11713~11713

    • DOI

      10.3390/ijms241411713

    • 査読あり
  • [雑誌論文] The involvement of brain fatty acid-GPR40/FFAR1 signaling in the stress-induced chronic pain2023

    • 著者名/発表者名
      Nakamoto Kazuo、Tokuyama Shogo
    • 雑誌名

      Folia Pharmacologica Japonica

      巻: 158 ページ: 449~453

    • DOI

      10.1254/fpj.23058

    • 査読あり
  • [学会発表] A Long chain Fatty acid receptor signaling as a new therapeutic target for stress-induced chronic pain2023

    • 著者名/発表者名
      中本賀寿夫, 徳山尚吾
    • 学会等名
      第97回日本薬理学会年会
    • 招待講演

URL: 

公開日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi