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2023 年度 実績報告書

術後認知機能障害におけるアストロサイト活性化阻害薬ONO-2506の効果と役割

研究課題

研究課題/領域番号 21K08986
研究機関秋田大学

研究代表者

山本 夏子 (工藤夏子)  秋田大学, 医学系研究科, 助教 (40771514)

研究分担者 安部 恭子  秋田大学, 医学部附属病院, 助教 (30311575)
山本 洋平  秋田大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (70400512)
新山 幸俊  秋田大学, 医学系研究科, 教授 (90423764)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード術後認知機能障害 / アストロサイト / アストロサイト活性化阻害薬ONO-2506 / S100β
研究実績の概要

術後認知機能障害の原因として麻酔や手術の侵襲によって活性化されたアストロサイトの関与が示唆されている。本研究では高齢ラットの術後認知機能に対するアストロサイト活性化阻害薬ONO-2506の効果を検証した。
SDラット36匹(雄, 17-22ヶ月, 600-930g) を用い、手術-/ONO-2506-群(C)、手術+/ONO-2506-群(S)、手術-/ONO-2506+群(O)、 手術+/ONO-2506+群(SO)(各n=9)に分けた。ONO-2506投与群は術中~術後2日まで30mg/kg、非投与群には生食を腹腔内投与した。手術群は2時間の全身麻酔下に左大腿骨骨接合術を施行し、非手術群は2時間チャンバーに隔離した。術後6~10日にモリス水迷路 (MWM) を行い、逃避潜時・遊泳距離・遊泳速度を測定し、10日目にprobe testを施行した。術後14日に海馬S100β陽性アストロサイト細胞数を測定した。その結果、MWMの逃避潜時・遊泳距離・遊泳速度・probe testは各群間に有意差を認めなかった。S100β陽性細胞数はC群とS群の比較では有意差を認めなかったが、SO群でC群とS群に比較して有意に減少した。(p=0.02 vs C群, p=0.01 vs S群)
つまり、高齢ラットにおいて海馬S100β陽性細胞は手術では増加しなかったが、ONO-2506投与により有意に減少した。ONO-2506投与による術後認知機能への影響は認めなかった。
これまでの研究では、高齢ラットの海馬アストロサイトの活性化は認められず、ONO-2506投与は術後認知機能に影響を与えないという結果になり、仮説は実証されなかった。免疫染色の精度のばらつきを考慮し、ELISA法でs100βの定量を試みたが、現在のところ仮説を支持する結果は出ていない。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 術後認知機能に対するアストロサイト活性化阻害薬ONO-2506の効果2023

    • 著者名/発表者名
      山本夏子
    • 学会等名
      第27回日本神経麻酔集中治療学会

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公開日: 2024-12-25  

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