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2023 年度 実績報告書

バーチャルヒューマンモデルを用いた一次救命処置の改良・開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K08997
研究機関山口大学

研究代表者

若松 弘也  山口大学, 医学部, 特別医学研究員 (80379966)

研究分担者 高瀬 泉  山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (30351406)
松本 美志也  山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (60243664)
陳 献  山口大学, 大学院創成科学研究科, 教授 (70313012)
大木 順司  山口大学, 大学院創成科学研究科, 教授 (80223965)
西田 周泰  山口大学, 医学部附属病院, 助教 (90535262)
亀谷 悠介  山口大学, 医学部附属病院, 助教 (90829516) [辞退]
森岡 智之  山口大学, 医学部附属病院, 助教 (00893869)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードバーチャルヒューマンモデル / 一次救命処置 / 胸骨圧迫 / 自動胸骨圧迫装置
研究実績の概要

本研究では、効果的で合併症の少ない用手的心肺蘇生手技を探るとともに、機械的心肺蘇生法の改善や新たな開発を行うことを目標としている。令和4年度に、トーションバーの原理を用いて再現性の高い胸部バーチャルヒューマンモデルを完成させることができたので、まずは現時点で使用されている自動胸骨圧迫装置の挙動を解析し、その動きをコンピューター上で胸部バーチャルヒューマンモデルに適応させることを目標とした。そこで、国内で入手可能な3機種の自動胸骨圧迫装置を販売している業者と交渉し、圧迫と除圧の方法やそのタイミングなどを工学的に解析した。国内で入手可能な3機種の工学的特徴は以下の通りであった。【K社】ガス駆動による圧力調整により、用手に類似した圧迫波形を実現している。【S社】①50/50のデューティサイクルである、②皮膚に密着するカップを利用して、胸郭を引き上げて胸腔内圧を陰圧にすることにより、心臓に戻る血流を増加させる。【Z社】他の2社のように胸骨部を圧迫するのではなく、胸郭の周りのベルトを締め付ける。
各社のアルゴリズムが異なるため、3社の装置に優劣をつけることは容易ではないが、バーチャルヒューマンモデルの肋骨に対するひずみ応力を比較したところ、胸郭を前後方向に圧迫するタイプ(K社やS社)よりも、胸郭全体をベルトで締め付けるタイプ(Z社)のほうがひずみ応力が小さいことがわかった。そのため、実臨床でもベルトで締め付けるタイプのほうが肋骨骨折のリスクは低いと思われる。
肋骨骨折の合併症に関する解析は可能であったが、心肺蘇生に関して大事なポイントは、いかに止まった心臓から多くの心拍出量を得ることができるかである。我々の作成したバーチャルヒューマンモデルは、心臓や肺などの臓器までシミュレーションできないため、どの機種がより多くの心拍出量を生み出すかは不明のままであり、さらなる研究が求められる。

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公開日: 2024-12-25  

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