研究課題/領域番号 |
21K09002
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
石川 晴士 順天堂大学, 医学部, 教授 (60282737)
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研究分担者 |
工藤 治 順天堂大学, 医学部, 助教 (80365600)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 肺保護 / 人工呼吸 / 炎症性サイトカイン / 接着分子 / 術後肺合併症 / 低侵襲食道手術 |
研究実績の概要 |
腹臥位低侵襲食道切除術の胸部操作中の人工呼吸が片肺換気あるいは両肺換気のいずれでも実施可能であることを利用し、異なる人工呼吸方法が肺保護に与える影響について調べる研究を行った。片肺もしくは両肺換気いずれかの優位性を証明できれば、腹臥位低侵襲食道切除術を受ける患者の転帰の改善につながる可能性があるほか、さらに広く他の開胸手術における術式や人工呼吸のあり方に影響を与える可能性があると考えられる。さらに人工呼吸に関連する諸指標や炎症性サイトカインなどの測定を通して、異なる人工呼吸方法が術後肺合併症の発生を含め、転帰に影響をもたらす機序を明らかにできれば、さらに保護的な人工呼吸の開発につながる可能性があるほか、術後肺合併症の薬理学的な予防法の開発などにつなげられる可能性があると考えられる。 2021年度は、手術を担当する食道胃外科と当科との間で研究計画について話し合いを重ね、病院倫理委員会の承認ののちに研究を開始した。本研究では腹臥位低侵襲食道切除術を受ける患者を無作為に2群に分け、胸部操作中の人工呼吸を一方の群では片肺換気、他方の群では両肺換気とし、胸部操作終了後の血清 IL-6 を主要評価項目とし、群間で比較を行うことにした。さらに、両肺換気が鏡視下の術野を悪化させる可能性や、片肺換気によって酸素化が悪化したり、気管支ブロッカーのずれなどによって生じる有害事象についても評価を行った。 病院から承認を得た最終的な研究計画は科研費申請の際のものとほぼ同様だが、共同研究者のスケジュールと予算の兼ね合いから、一部の検査項目(IL-6 など)については外部の業者に測定を依頼することとし、残りの検査項目(接着分子など)については研究室で測定することとした。 現在は概ね週1例のペースでデータの収集を行っており、順調に進んでいると考えられる。現時点では研究に伴う有害事象は発生していない。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り、2021年度は手術担当科との間で研究計画に関して話し合いを行い、研究計画を完成させ、病院倫理委員会の承認後に研究を開始することができた。現在は週1例のペースで研究を実施できており、おおむね順調に進んでいると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
今後も現在のペースで症例を重ね、目標症例数に到達できるように努める。目標症例数到達後に、接着分子などの測定を研究室内で行う。これらの測定終了後に国内外の学術集会で研究結果を発表し、学術誌に最終的な成果としてまとめる予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
もともとの計画では血液検査の全ての項目を研究室で実施する予定だったが、一部を外注で行うことにしたため、研究室での検査は来年度以降にまとめて行うことになった。次年度使用額で検査キットなどを購入する。
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