人工呼吸中の換気量制御は人工呼吸関連肺障害、自己障害性肺障害を予防するために必要不可欠な要素である。換気量制御のために、鎮静薬の調整を行う場合が多いが、結果的に筋弛緩の使用を行う場合も多く、最終的に筋力低下を招く。古くから使用されてきた揮発性麻酔薬は鎮静作用の調節性が良好であるが、ICU環境での使用は困難だった。近年揮発性麻酔薬投与デバイスが開発されたため、揮発性麻酔薬を用いて、人工呼吸中の換気量制御、非同調の制御、揮発性麻酔薬の安全性について評価することにした。当初、予定手術患者と重症呼吸不全患者それぞれで研究を計画したが、適応外の薬剤を使用する特定臨床研究であり、資金的にも予定手術患者のみを対象にして研究を行うことにした。 特定臨床研究として申請を進め、物品の整備を行い、患者登録が可能となった。
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