研究課題/領域番号 |
21K09029
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
佐々木 淳一 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 教授 (90235250)
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研究分担者 |
本間 康一郎 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 准教授 (10383762)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 心停止症候群 |
研究成果の概要 |
背景:心停止症候群(PCAS)に対して有効な治療法は存在しない。方法:PCAS動物をECPRで蘇生し、水素(H2)ガス投与による各種パラメータを評価した。結果:H2群は生存率、EEG活動を改善させた。脳組織酸素化を改善し、中心静脈圧の上昇を抑制した。また、Syndecan-1の増加を抑制し、IL-10、VEGF、レプチンを増加させた。オミクス解析では、d-グルタミンおよびd-グルタミン酸代謝に有意な変化を同定した。結論:H2治療はECPRで蘇生させたPCAS動物の死亡率を改善し、脳電気活動を回復させた。オミクス解析で新規治療ターゲットの候補を見出した。
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自由記述の分野 |
救急医学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
昨今増加している体外循環式心肺蘇生(ECPR)に対して、水素ガス(H2)の投与が生存率と脳機能の回復を顕著に改善することを示した。さらに、オミクス解析による代謝物分析において、ECPR後2時間で両群間にd-グルタミンおよびd-グルタミン酸代謝における有意な変化を同定した。これにより、患者の予後改善、医療コスト削減、新規治療法の開発に貢献する可能性がある。
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