研究課題/領域番号 |
21K09041
|
研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
神田 倫秀 岐阜大学, 医学部附属病院, 助教 (40421177)
|
研究分担者 |
岡田 英志 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (30402176)
富田 弘之 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (50509510)
鈴木 昭夫 岐阜大学, 医学部附属病院, 准教授 (80775148)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | 一次繊毛 / 血管内皮 |
研究実績の概要 |
一次繊毛とは脊椎動物のほとんどの体細胞に存在する細胞に1本のみ生えた非運動性の細胞小器官であり臓器の極性保持に機能している。また、血管内皮の管腔表面にも存在し血流の恒常性維持に重要な役割を担うと考えられているが不明な部分が多い。また血管の構造が臓器ごとに大きく異なるため、一次繊毛の形態や機能も臓器により異なると考えられる。 敗血症では同時多発的に臓器障害を生じる要因の一つとして血管内皮障害による微小循環障害が示唆されていて臓器への血液還流が障害されるが、申請者は、その一因としてメカノセンサーである一次繊毛が関与しているという仮説を立てた。 本研究ではまず各臓器での正常時の血管内皮一次繊毛の形態を同定し、次に血管内皮細胞障害時の形態学的変化について電子顕微鏡を用いて明らかにする。さらに血管内皮細胞特異的に一次繊毛をノックアウトしたマウスを用いて、一次繊毛の機能を明らかにする。10週齢のオスのC57BL6マウスを屠殺し、肺、心臓、腎臓、肝臓、脳の血管について一次繊毛の形態の同定を行った。現時点で心臓、腎臓については形態の同定ができている。また、一次繊毛の成分のひとつであるIFT88を血管内皮特異的にノックアウトしたマウスを用いる。このマウスはJackson Labより購入したIFT88 flox/floxマウスにVascular Cadherin Specific CRE 強発現マウスを掛け合わせて現在作成中であるが、胎生致死が疑われ現時点でノックアウトされたマウスは生まれてきていない。そのため、、tamoxifen誘導Creマウス (Vascular Cadhelin-Cre-ERT2) とIFT88 flox/floxマウスを掛け合わせて成獣になってからIFT88をノックアウトできるマウスを作成中である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
肝臓、脳、肺での一次繊毛の確認がいまだできていない
|
今後の研究の推進方策 |
tamoxifen誘導Creマウス (Vascular Cadhelin-Cre-ERT2) とIFT88 flox/floxマウスを掛け合わせて成獣になってからIFT88をノックアウトできるマウスを作成する。
|
次年度使用額が生じた理由 |
研究に遅れが生じているため
|