研究課題/領域番号 |
21K09060
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研究機関 | 大阪医科薬科大学 |
研究代表者 |
清水 徹之介 大阪医科薬科大学, 医学部, 講師 (00727092)
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研究分担者 |
谷口 高平 大阪医科薬科大学, 医学部, 講師 (70779686)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | VCA / 足移植 / CD4 / 拒絶反応 |
研究実績の概要 |
本研究では、VCA-足移植の拒絶反応におけるCD4+T 細胞の機能を明らかにし、その機能を抑制することで、移植片生着度が改善するかを明らかにする研究である。 予備実験では、VCA-足移植をマウスで行い、約8 割程度の移植が可能であった。また、full MHC ミスマッチの皮膚移植モデルにおいて抗胸腺細胞グロブリン( ATG ) にCD4 + T 細胞活性化阻害剤(CTLA4-Ig)を併用することで長期間、移植片拒絶反応が抑えられることを見出しており、CD4+T 細胞が移植拒絶反応の中心的役割を担うと考えている為、本研究では、CD4+T 細胞に着目し研究を実施したいと考えている。 まず、初めに① VCA-足移植モデルの急性拒絶反応に対するCD4+ T 細胞の重要性の検討 を行う予定とした。Balb/c マウスから、B6.RAGKO マウスへ足移植を行い、B6.GFP+マウスの脾臓から抽出したCD4+GFP+T 細胞を尾静投与する。皮膚、筋肉、神経、骨髄、骨、血管へのCD4+T 細胞の浸潤の有無を免疫染色で解析するものである。また、2つめの研究として②CD4 +T 細胞のサブセット解析では、足移植を行ったマウス中のeffector/memory CD4 細胞、CD8+T細胞、制御性T 細胞の推移をFACSで評価する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
上記のような研究計画であったが、本申請承認後、研究者自身は臨床業務を中心としているため、COVID感染に伴う、発熱診療や当直業務、ワクチン接種業務などの従来以上の業務が負担となり研究には十分時間が取れない状況が続いたため。
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今後の研究の推進方策 |
また、令和4年4月より研究者自身が遠方の他施設へ異動になったため、研究者自身が中心的に研究を進めていくのが困難な状況に至っている。本研究は研究者自身の留学時代の知見から着手するに至った研究であり、研究を行うスキルを持った研究員が現在、当施設に在籍していないため、研究体制の人員整備などに時間を要しており、研究の開始が遅れている。今後、他施設から研究員の指導という形で研究に関与し、研究が開始できるように体制を整える。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID感染に伴い、従来以上に臨床業務が増え、研究に十分時間が取れず、研究の進捗が遅れたため、次年度使用額が生じた。本年度に計画していたVCA-足移植モデルの急性拒絶反応に対するCD4+T細胞の重要性の検討を行い、引き続き、CD4+T細胞活性化抑制剤を用いた免疫寛容の誘導実験に進んでいく予定である。それに伴い、使用するマウスの購入、免疫染色やFACS用の抗体の購入費用として使用する。
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