研究課題/領域番号 |
21K09061
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
金沢 路子 関西医科大学, 医学部, 助教 (60646983)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 妊娠高血圧症症候群 / HELLP症候群 / 血小板減少症 / microRNA発現網羅的解析 |
研究実績の概要 |
妊娠高血圧症候群、およびその関連疾患であるHELLP(hemolysis, elevated liverenzymes and low platelets)症候群患者にみられる血小板減少症は、経腟分娩や帝王切開術後の弛緩出血による危機的大量出血を引き起こす。近年の研究から、microRNA(miRNA)が妊娠高血圧症候群の病態機序に関与している可能性が示唆されているが、これら疾患群における血小板減少症の詳細な発症メカニズムは、明らかにされておらず、予防法や治療法の開発には至っていない。 本研究では、妊娠高血圧症候群、及びHELLP症候群患者を対象に、血小板に発現するmiRNAをターゲットに、次世代シーケンサーを用いて網羅的に配列解析を行い、血小板減少症の発症に関わるmiRNAを同定し、そのメカニズムmiRNAが発現調節を行う遺伝子から、早期診断、及び治療に有用となる標的タンパク質を明らかにし、miRNA核酸医薬の創薬に繋がる結果を得ることを目的とする。 現在本研究では、妊娠高血圧症候群およびHELLP症候群患者の血小板分画のmiRNA発現の網羅的解析と正常妊婦の血小板分画のmiRNA発現の網羅的解析を行うために検体を収集し、血小板分画からsmall RNAをmirVanaTM miRNA Isolation Kitを用いて抽出している。HELLP症候群患者については、これまで2件の研究対象者が確保できているが、少なくとも今後数例の検体確保が望ましい状況である。正常妊婦や妊娠高血圧症候群の妊婦の検体はそれぞれ5例以上収集できている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
HELLP症候群患者の疾患率の低さと、ほとんどの症例が緊急帝王切開術となるため同意を得るタイミングが難しいこと、血小板輸血がなされると検体採取できないことが理由である。
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今後の研究の推進方策 |
HELLP症候群患者をあと最低3例収集し、2023年度10月頃には収集した検体のmiRNA発現の網羅的解析を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
2022年度時点では網羅的解析を2022年度中に行う見込みであったが、症例の収集が遅れており、解析をできなかったため支出が少なくなった。18~20症例(検体数で36~40症例)収集できた段階で、網羅的解析を委託する際に繰り越した次年度使用額を使用する計画である。
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