研究課題/領域番号 |
21K09096
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
野崎 孝雄 浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (10598494)
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研究分担者 |
浅川 哲也 浜松医科大学, 医学部, 特任研究員 (00469917) [辞退]
黒住 和彦 浜松医科大学, 医学部, 教授 (20509608)
尾内 康臣 浜松医科大学, 光尖端医学教育研究センター, 教授 (40436978)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | パーキンソン病 / STN-DBS / ミトコンドリア / ドパミントランスポーター |
研究実績の概要 |
重症パーキンソン病患者(Hoehn and Yahr stage III~IV、年齢75歳以下、認知障害なし、うつ病の既往なし)に対し、10名を目標に両側視床下核脳深部刺激術(STN-DBS)を施行、術前及び術後6ヶ月にドパミン神経系障害の評価として [11C]CFT-PET 、ミトコンドリア神経系障害の評価として[11F]BCPP-EF-PET撮影を進めている。関心領域は中脳、側坐核、尾状核頭、被殻、視床、前頭皮質、眼窩前頭皮質、側頭皮質、頭頂皮質、島皮質、帯状皮質として結合能を測定する。これによりミトコンドリア活性を定量的に測定、解析し、ミトコンドリア活性に対するSTN-DBSの影響の有無を検討する。画像解析には PMODソフトウェアとstatistical parametric mapping(SPM)法を用い、定量画像の作成、トレーサー結合能の定量的な解析を行う。術前と術後のミトコンドリア活性の定量的データと運動スコアの変化との関係を調べることで、DBS術後の運動機能におけるミトコンドリア活性の影響について明らかにする。現在、まずSTN-DBSを施行した患者の[11C]CFT-PET結合能の解析を進めている。症状優位側と対側の被殻前腹側部、尾状核腹側部において、術後にドパミントランスポーター密度の有意な上昇を認め、その上昇率はオフ時の運動症状の改善率と有意に相関していた。STN-DBSの作用機序の一端を示している可能性がある。また、症状優位側と対側の被殻前腹側部、尾状核腹側部、同側の被殻前腹側部・前背側部・後腹側部、側坐核において術前のドパミントランスポーターが低いほど、術後のドパミントランスポーター上昇が有意に大きく、術前のドパミンとランスポータ密度測定が術後の機能改善を予測する可能性が示唆された。今後更なる症例の集積と検討が必要である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
[11C]CFT-PET の解析を進め、上記の知見が得られている。
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今後の研究の推進方策 |
今後も患者のリクルートを進め、[11C]CFT-PET 、[11F]BCPP-EF-PETの結果、Unified Parkinson‘s disease rating scale(UPDRS)を中心とした臨床症状の評価 を合わせ、総合的に解析を進めていく予定。
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次年度使用額が生じた理由 |
患者リクルート、PET撮影件数が若干見積もりを下回ったため。
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