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2022 年度 実施状況報告書

中性子捕捉療法のための平面三配位ホウ素化合物の開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 21K09118
研究機関筑波大学

研究代表者

鶴淵 隆夫  筑波大学, 医学医療系, 講師 (70778901)

研究分担者 田中 直樹  九州大学, 工学研究院, 助教 (00844672)
ザボロノク アレクサンドル  筑波大学, 医学医療系, 助教 (20723117)
中井 啓  筑波大学, 医学医療系, 准教授 (50436284)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード平面三配位ホウ素 / 低分子化合物 / in vitro study / 細胞内取り込み試験
研究実績の概要

昨年度に引き続き、in vitro studyとして平面三配位ホウ素の様々な、がん細胞への取り込みの程度を評価した。CT26マウス大腸がん細胞、GL261マウス脳腫瘍細胞を、6 well plate上で培養し、薬剤投与後に、蛍光観察し、誘導結合プラズマ発光分光分析装置 ( ICP-AES )によるホウ素濃度測定を行った。
平面三配位ホウ素に関しては、従来のホウ素化合物ボロのフェニルアラニン(BPA)よりも高い細胞内取り込みを3mMの投与濃度でみとめた。しかし、細胞内取り込み試験の最中に、顕微鏡下に培養細胞を観察すると、平面三配位ホウ素は、化合物の一部が培養細胞表面に析出しており、化合物自体の溶解性に改良が必要と判断された。
一方で、水溶性が高い、ホウ素多価イオン(ホウ素トリカチオン)も新規ホウ素化合物候補であり、同様の実験を施行した。3mMまでの範囲で濃度依存性に細胞内取り込み上昇をみとめたが、BPAと比べてとりこみの程度は低かった。顕微鏡下に培養細胞を観察すると、培養腫瘍細胞内に空砲変性がみられており、毒性が強いと判断した。現時点で、双方の化合物ともに、改良を要しており、照射実験は今年度は施行できなった。しかしながら、平面三配位ホウ素に関しては、溶解性の問題が改善できれば、新規ホウ素化合物として、BPAよりも良好なホウ素化合物として期待ができるとおもわれた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新規ホウ素化合物、平面三配位ホウ素、および、ホウ素トリカチオンに関しては、細胞内取り込み試験の段階であり、照射実験を行うには、改良が必要であると判断したため。

今後の研究の推進方策

溶解性の問題を改良すれば、平面三配位ホウ素は、新規ホウ素化合物として、今後の候補となり得ると思われた。

次年度使用額が生じた理由

新規ホウ素化合物の照射実験を今後予定している。照射施設への旅費、ホウ素濃度測定のための費用、化合物の開発費に予算を計上するため。

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公開日: 2023-12-25  

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