研究課題/領域番号 |
21K09119
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
古矢 丈雄 千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (00507337)
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研究分担者 |
牧 聡 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (00771982)
國府田 正雄 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (50361449)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 脊髄損傷 / 非骨傷性脊髄損傷 / 手術 / 早期除圧術 / ラット |
研究実績の概要 |
2021年度は実験を進めることができた。8週齢Sprague Dawleyラットの第4-5頚椎椎弓下に吸水性ポリマーシートを挿入し、経時的に脊髄症を呈するモデルラットを作成した。16週齢時にBBB(Basso, Beattie, and Bresnahan) scoreが19点以上だった軽症脊髄症ラット30匹に対して、シート上の脊髄に軽度圧挫損傷を加えた。早期除圧群、1週後除圧群、非除圧群の3群に分け、その後4週間の行動学的評価、20週齢時で組織学的評価を行った。 行動学的評価にて、20週齢において、除圧群のBBB score、FLS(Forelimb Locomotor Scale) scoreは非除圧群よりも有意に高値であった。組織学的評価においてTUNEL(transferase-mediated dUTP nick end labeling)陽性細胞は有意に少なかった。早期除圧群、晩期除圧群の2群間に有意差はなかった。今回のモデルにおける圧迫性病変を持つラットの脊髄損傷後の除圧術はタイミングによらず有効であることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画していた実験がおおよそ遂行できた。
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今後の研究の推進方策 |
当初計画していた実験は概ね終了した。今後は論文作成作業に入る。おそらく追加実験を論文投稿先査読者より指示されるので、令和4年度は追加実験に充てる計画である。また令和4年度日本整形外科学会学術集会総会に演題採択されており、研究成果を発表する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
令和3年度は研究実績の概要で示した実験を施行していた。実験で使用する動物の購入および試薬、備品等の購入は使用用途を限定しない寄附金にて支払いを行った。このため次年度使用額が生じた。令和4年度は主に研究結果の解析、学術集会での成果発表、論文作成を行う予定であり、次年度使用額はこれらの費用に充てる。また追加実験が生じた場合は随時本課題から研究費を捻出する予定である。
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