研究課題/領域番号 |
21K09127
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
福田 仁 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 准教授 (80807917)
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研究分担者 |
上羽 哲也 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 教授 (00314203)
二宮 仁志 東洋大学, 理工学部, 准教授 (10764144)
兵頭 勇己 高知大学, 教育研究部医療学系連携医学部門, 助教 (50821964)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 急性期脳梗塞 / 受診遅れ / 社会経済格差 |
研究成果の概要 |
高知県内のデータを使用した研究では、急性期脳梗塞患者の受診遅れは、患者居住地の社会経済的指標が悪化しているほど多いことが明らかとなった。社会経済的指標が悪い市町村に居住する患者は、それが良好な患者と比較して救急車を呼ぶ頻度は高いものの、発症後一晩以上経過してから呼ぶことが多く、有効な早期受診に繋がっていないことが判明した。また、組織プラスミノーゲンアクチベーター静注療法、血栓回収療法といった急性期脳梗塞の予後を改善させる治療法を受ける患者においては、社会経済的指標が悪い居住地の患者ほど治療が遅れる傾向があり、これにより退院時予後も不良だった。
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自由記述の分野 |
脳卒中の疫学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
一刻も早い治療が必要な急性期脳梗塞において、受診遅れにより治療機会が逸失される割合は社会経済的指標が悪い地域に多いことがわかった。これにより急性期脳梗塞の際に早期受診を促すキャンペーンは、特にこうした地域を重点的に行うことが効率がよいこと、またこのキャンペーンの内容は「脳梗塞かもしれないと思ったら救急車を呼びましょう」ではなく「一晩待たずに救急車を呼びましょう」にする方が実態に則していることが判明した。これにより、今後高知県では社会経済的指標の悪い地域においてこのようなキャンペーンを行い、脳梗塞受診遅れを減少させる計画がある。
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