研究課題/領域番号 |
21K09129
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
松尾 孝之 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 教授 (00274655)
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研究分担者 |
日宇 健 長崎大学, 病院(医学系), 助教 (00404260)
出雲 剛 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 准教授 (40343347)
氏福 健太 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 助教 (20437867)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 3D monitor / Robot surgery / microsurgery |
研究実績の概要 |
1.微細手術における4K3Dモニター下での立体視環境での3D酔いの発生と被験者年齢、受像機設定の関係を集中力、作業効率維持状況から解析と問題点把握および適正設定の絞り込み。3Dモニター下、微細手術での3D酔いの問題解決は、実践導入前に解決すべき課題である。映画鑑賞の様に漠然とモニターを見る場合や腹腔鏡下手術の様な比較的大きな動きの手術の場合の3D酔いとは異なり意識を集中して狭い範囲を注視する微細手術の際に術者にどのような影響があるかを解析しその問題点を把握する為、被験者を年齢別に20-30台、40-50台および60台の3群それぞれ2名の脳外科医に対して以下の内容について検証した。評価項目:カメラ側の要素として焦点深度をカメラの絞りF1.2-6.5、拡大率2.5-25倍それぞれについて5段階に分類、解像度(HD,4K,8k)、コントラスト(15.0,30.0,52.5,105.0, 210.0cd/m2)まで各段階での評価を実験計画に示す2つのタスクで行った。コロナ禍の影響があり自施設内でのみでの検証に留まっており対象数も予定の1/5程度であり結果が遅れている。 2.モニターサイズおよび術者とモニターの位置関係および距離が術者の立体感、疲労感に与える影響の検討と至適組み合わせの確立。 内視鏡手術で一般的に用いられる37inchと55inchモニターでの術者の立体感および疲労が影響する作業効率および凝視による3D酔いについて術者との距離およびサイズによる影響があるのか、年齢層の異なる2名の術者を対象に同一被験者を対象に37インチおよび55インチ4K3Dモニターを術者よりそれぞれ103㎝および69㎝を基準とし25㎝刻みで前後へ1mの距離でタスクを行った。今後、対象検者を増やし術者の自覚する疲労感および仕事効率を縫合時間および縫合精度を評価し至適条件を検討する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナ禍の影響で、多施設所属者への協力を得ることが出来ず、自施設の術者のみを対象とした研究を進めており、被験者数を増やすことができず研究が遅れている。今後、各施設の規制状況を見ながら研究を進めていく。
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今後の研究の推進方策 |
行動制限下でも可能な部分での検討を進める。 対象数を絞った状況で、できれば研究内容の最終段階まで一旦進め、その後、被験者数を増やすことができる状況が来れば、一気に対象数が増やせるように検討を進める。 更に、少ない被験者で結果が出せるかどうかについて並行して検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍の影響で研究協力施設での被験者の確保が困難な状況になっており、次年度へ物品の購入などを延期せざる得なくなった。 解像度、立体感覚検証に用いる高解像度モニターおよび解析機器の購入、操作検証モデルの作成費用に充てる予定。
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