研究課題
目的】インドシアニングリーン(ICG)による脳脊髄腫瘍に対する術中蛍光診断法のプロトコールをそれぞれの病 理型に応じて確立した。 【方法】手術24時間前に5.0mg/kgを静脈注射投与し,腫瘍に残存するICGを近赤線照射下で観察するSecond Window ICG テクニック(SWIG)で悪性神経膠腫 15 人,転移性脳腫瘍 15 人を行った。SWIG を改良し,観察 1 時間以上前に 0. 5- 1.5mg/kgを投与するDelayed Window ICGテクニック(DWIG)に開発した。悪性神経膠腫14人,転移性脳腫瘍14人, 下垂体腺腫 16 人,髄膜腫 15 人,頭蓋内神経鞘腫 11 人を行った。【結果】転移性脳腫瘍と悪性神経膠腫にておいて SWIG と DWIG で有意差は示されなかった。つまり,DWIG で十分であることが示された。また,MRI のガドリニウムの造影強度により ICG の蛍光発光が予想可能 であることが示され,MRI でガドリニウムで造影される脳脊髄腫瘍では,ICG 術中蛍光造影が有用である可能性が示され た。さらに,Dynamic Contrast Enhanced Perfusion MRI解析によって,ICGが貯留する機構として,脳血管門の透過性(Permeability)は,MRI の Gd 増強,ICG の保持,近赤外線による腫瘍蛍光に寄与する可能性を示した。 【結論】腫瘍型に応じた ICG 術中蛍光造影法を,転移性脳腫瘍,悪性神経膠腫,髄膜腫,神経鞘腫,下垂体腺腫などにつ いて確立した。ICG が脳脊髄腫瘍に貯留する原因として,permeability が寄与している可能性が示唆された。
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