研究課題/領域番号 |
21K09143
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
栗栖 宏多 北海道大学, 医学研究院, 客員研究員 (30869839)
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研究分担者 |
鐙谷 武雄 北海道大学, 医学研究院, 客員研究員 (80270726)
長内 俊也 北海道大学, 大学病院, 講師 (90622788)
藤村 幹 北海道大学, 医学研究院, 教授 (00361098)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | Ferroptosis / 脳虚血再灌流障害 / デフェロキサミン / 局所冷却療法 |
研究実績の概要 |
本年はラット脳虚血際還流障害モデルの作成を行ってきた。SDラットの右総頚動脈を露出し、スレッドを頚動脈に挿入し、1時間の一時閉塞を行い、その後、再還流を行うことによって、モデルを作成してきた。 しかしながら安定したモデル作成に苦慮しており、くも膜下出血を発症してしまう。スレッドのサイズを小さいものを選択することによって安定したモデルを作れるようになってきた。現在はコントロールのモデルを作成しながら、病理組織学的評価(HE, LFB)を行い、均一な大きさの虚血再還流モデルの作成を目指している。 作成したSDラットの正常脳組織を透過電子顕微鏡を用いて観察した。透過電子顕微鏡のため固定液の準備などを行なった。フェロプトーシスで縮小が見られるミトコンドリアの正常サイズのサンプルを収集した。 また、定期的な情報交換として、フェロプトーシス促進剤による癌への影響について研究している本学の研究グループと定期的にWEBカンファレンスを行なった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
脳虚血再還流モデルの作成が予想したより遅れたことが理由である。しかしながらスレッドのサイズを変更などの工夫によって比較的安定したモデルの作成が可能となった。
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今後の研究の推進方策 |
モデルの安定した作成を病理組織学的評価並びに神経学的評価により確認ができたら、正常脳・虚血再還流障害脳で、遺伝子の発現や電子顕微鏡での観察を行い、フェロプトーシスの安定した評価方法を確立する。虚血再還流障害でフェロプトーシスが起こっていることを確認する。フェロプトーシスが確認できたらデフェロキサミンによるフェロプトーシス抑制効果を確認する。さらに局所低脳温療法の手法を確立し、低脳温療法によるフェロプトーシス抑制効果についても確認する。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVIDのため消耗品等の購入がままならず、作業に遅れが出た為
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