研究課題/領域番号 |
21K09162
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
新田 雅之 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (70588269)
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研究分担者 |
齋藤 太一 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (40457247)
赤川 浩之 東京女子医科大学, 医学部, 准教授 (60398807)
増井 憲太 東京女子医科大学, 医学部, 准教授 (60747682)
福井 敦 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (80746800)
都築 俊介 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (90746794)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 術中遺伝子診断 / 神経膠種 / リアルタイムPCR / IDH変異 / 1p/19q欠失 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、「神経膠腫手術中に術中迅速遺伝子診断によって腫瘍型及び腫瘍悪性度を同定する方法を確立し、最適な摘出戦略を構築する事である。2021年度は、予定していた通り、IDH1/2変異同定法としてのHRMとTaqman PCR法の正確性の評価、1p/19qの代用マーカーであるTERTプロモーター変異の正確性の評価、を行なった。また、CDKN2A/B欠失の新たな代用マーカーとしてiFCの有用性を評価した。 2022年度は、Taqman PCR法を用いたIDH1/2変異、TERTプロモーター変異の術中遺伝子診断法が、シークエンスとFISH法を用いた永久標本診断とどの程度一致するか、すなわちTaqman PCR法を用いた術中遺伝子診断の正確性を手術検体30例程度を目標に評価する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2021年度は以下を行なった。 1)IDH1およびIDH2遺伝子変異の術中同定法として、HRM法とTaqman PCR法の正確性の比較を手術検体を用いて行い、全ての症例でシークエンス結果を合致することを確認した。 2)1p/19q欠失の代用マーカーとしてのTERTプロモーター変異をTaqman PCR法で術中評価し、FISH法で同定した1p/19q欠失とTERTプロモーター変異の合致率を検討した。 現時点で全ての症例で両者の結果は一致した。 3)CDKN2A/B共欠失のサロゲートマーカーとして、術中フローサイトメトリー法(iFC)が有用であるかを検討した。iFCでaneupoidyを有する症例の多くにCDKN2A/B欠失が認められることがわかり、iFCでのaneuploidyが代用マーカーになる可能性が示唆された。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度は、Taqman PCR法を用いたIDH1/2変異、TERTプロモーター変異の術中遺伝子診断法が、シークエンスとFISH法を用いた永久標本診断とどの程度一致するか、すなわちTaqman PCR法を用いた術中遺伝子診断の正確性を手術検体30例程度を目標に評価する。
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度は、手術室でのDNA採取のための器具等を購入せず、次年度に購入することとした。
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