ポドプラニンは,Ⅰ型膜貫通型タンパク質であり,腎糸球体上皮細胞や肺I型肺胞上皮細胞,骨細胞,軟骨細胞などの正常組織に発現しているほか、悪性腫瘍や関節リウマチの滑膜組織などの病的組織にも発現が認められている。ウサギの膝関節にリポポリサッカライドを注入することで滑膜炎を誘発し、滑膜組織にポドプラニンが発現していることを発見した。滑膜炎誘発後に抗ポドプラニン抗体を注入することで滑膜炎を抑制することができると仮説を立てたが、自己免疫による自然軽快でもポドプラニン発現の低下が見られ、抗ポドプラニン抗体による滑膜炎抑制作用の判断が困難であった。
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