• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2022 年度 実施状況報告書

変性椎間板マウスモデルにおける脊索細胞注入の髄核修復効果

研究課題

研究課題/領域番号 21K09235
研究機関和歌山県立医科大学

研究代表者

村上 公英  和歌山県立医科大学, 医学部, 準客員研究員 (20838304)

研究分担者 西尾 尚子  和歌山県立医科大学, 医学部, 特別研究員 (40648359)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワード椎間板再生
研究実績の概要

現在世界中で5億4,000万人もの人々が腰痛を自覚している。厚生労働省が発表した平成28年国民生活基礎調査の概況で、男性の病気・けがの有 訴者の1位、女性では肩こりについで2位が腰痛となってい る。腰痛は生活の質に影響し、患者の社会参加を妨げるだけでなく、医療費の高騰による経済損害も甚大な問題である。
腰痛の主な原因として、脊椎の椎間板変性(Intervertebral Disc Degeneration: I DD)が挙げられる。IDDの病態は加齢や外傷といった複合要因によって椎間板の保水能が失われることでの椎間板高の低下である。現状では、椎間板変性に対する治療法は対症療法のみであり、根本的治療法はまだ確立されていないため再生治療に期待がかかっている。 成人髄核細胞には再生能がないため、椎間板形成能をもつ前駆体の中で脊索細胞が椎間板再生において理想的と考えられている。本申請課題では、ヒト人工多能性幹細胞(induc ed Pluripotent Stem Cell: iPS細胞)から分化させた脊索細胞をマウスの尾骨変性椎間板に移植し、椎間板内での機能性変化を評価する。
まず、iPS細胞から脊索細胞への分化誘導を行う。留学先で得たiPS細胞からの脊索細胞の分化プロトコルを用い、分化誘導する。次に、この細胞を移植する先の変性椎間板モデルを作成する。マウスの尾にKwireを挿入し、椎間板に圧迫による変性が生じるように固定を行 う。固定後4週間で移植処置を開始する。 変性したマウス尾骨椎間板にiPS細胞から分化誘導した脊索細胞をHydrogelと混合し33G針で注入する。注入後1,2,4週間目に単純X線で椎体高の 低下の程度をDisc Height Index(DHI)を用い判定する。また尾骨椎間板を採取した後に組織切片をH&E染色、サフラニン-O-対比染色、髄核細胞 のマーカー遺伝子を用いた免疫染色を行う。未処置の健常椎間板と比較し、総合的に組織学的変化、修復の評価をする。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

研究施設内でのiPS細胞を取り扱うhoodの清潔野を確保できておらず現在修理をしており、実行できていない。また他院での診療を行なっている関係からまとまった時間を確保できてないことが原因と考えられる。

今後の研究の推進方策

まずは、マウスの椎間板変性モデルを作成し、その変性椎間板に細胞注入を試行する。
また併せて学術活動(学会参加、発表など)に参加する。

次年度使用額が生じた理由

前年度が予定と比べて研究が進行せず研究費を使用しなかったため、その分次年度使用額が生じた。

URL: 

公開日: 2023-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi