研究課題/領域番号 |
21K09282
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
福士 龍之介 札幌医科大学, 医学部, 特任助教 (00894065)
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研究分担者 |
山下 敏彦 札幌医科大学, 医学部, 教授 (70244366)
本望 修 札幌医科大学, 医学部, 教授 (90285007)
佐々木 祐典 札幌医科大学, 医学部, 准教授 (20538136)
佐々木 優子 札幌医科大学, 医学部, 助教 (80631142)
黄金 勲矢 札幌医科大学, 医学部, 講師 (10724073)
廣田 亮介 札幌医科大学, 医学部, 助教 (10815434)
押切 勉 札幌医科大学, 医学部, 訪問研究員 (70754612)
栗原 康太 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (20855803)
小原 尚 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (20919732)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 神経障害性疼痛 / 骨髄幹細胞 |
研究実績の概要 |
神経障害性疼痛は、神経障害の存在下に神経応答の過敏性の発現により生じる痛覚過敏、allodynia、自発痛のことを称し、時に難治性となることが知られる。我々は、種々の神経損傷モデルに対し、骨髄幹細胞(mesenchymal stem cells: MSC) の静脈内投与(MSC治療)が治療効果を有することを報告してきた。また昨年度の研究実績報告にて、神経障害性疼痛に対するMSC治療による疼痛抑制効果を報告した。本年の実験では、昨年の報告から発展させ、神経障害性疼痛モデルに対するMSC治療の後、網羅的遺伝子発現解析を行い、疼痛抑制に貢献する分子メカニズムの解析を目的とした。 神経障害性疼痛モデルは、Spared nerve injuryモデルとした。モデル作製後3日目にラットから採集・培養したMSCを経静脈的に投与し、投与後3、7、14、21、28日目に行動学的評価を行う。評価方法は後肢足底部中央にfilament を用いて機械刺激を与えるvon Frey filament test、後肢足底部中央に熱刺激を加え逃避反応時間を測定するRadiant heat testを用いた。覚醒下でvon Frey filamentによる触刺激と heat padによる熱刺激を後肢足底に加え、逃避反応を観察し、allodyniaやhyperalgesiaの有無から、疼痛行動の抑制効果を評価した。経時的に行動学的評価を行った結果、MSC群はvehicle群に比べて、有意に疼痛改善効果を認めた。また、統合的な遺伝子発現解析により、特に神経伝達物質やチャネル関連遺伝子群において変化が生じていることが明らかとなった。以上より、補助金は適切に使用されている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
MSC治療により誘導される神経障害性疼痛に関するメカニズムの解明の実験を継続して行うことができたため。
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今後の研究の推進方策 |
今後は免疫組織学的解析、神経解剖学的解析、分子生物学的解析、電気生理学的解析の経時的変化などの神経障害性疼痛に関する解析を行う方針である。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍が続き、実験施設の使用が制限されたため、次年度使用額が生じた。今後は疼痛抑制機序解明のため、免疫組織学的解析、神経解剖学的解析、分子生物学的解析などの神経障害性疼痛に関する解析を継続して行う方針であり、そのための追加実験のための費用が必要となるため。
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