研究課題/領域番号 |
21K09283
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
神埜 聖治 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (50458064)
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研究分担者 |
橋爪 洋 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 教授 (10326382)
宮井 信行 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 教授 (40295811)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | ビタミンD / 一般住民 / 中学生 / 疫学 |
研究実績の概要 |
2021年度は新型コロナパンデミック前後 の2019年7月と2020年10月に和歌山県かつらぎ町において収集したデータの解析を行った。解析対象者は、男性79名(70.4±9.5歳)、女性148名(67.4±9.4歳)で、 パンデミックに伴う外出自粛を行った人は各々60%と80%存在していた。男性と女性の25OHVD (ng/ml)は2019年度 22.4±5.1、16.7±4.6であったのに対し、 2020年度は25.5±6.1、20.7±6.1で増加していた。25OHVDの増加量に関連する因子を重回帰分析で検討した結果、2019年度のBMI低値(標準β=0.14) と2020年度の食物中ビタミンD摂取量(標準β=0.17)が有意に関連していることが判明した。 2022年度は新たにかつらぎ町内の成人407名、中学生289名、小学生721名を対象に運動器検診を実施した。生活習慣、運動習慣、併存疾患、簡易型自記式食事歴法質問票(BDHQ)、骨折歴、骨量(超音波法)、身体能力(ロコモ診断項目)、血液生化学(25OHVD含む、小学生は対象外、中学生は希望者のみ)を調査し、データベースを構築した。 2023年度はデータ解析を実施した。かつらぎ町立中学校2校のうち2020年度から調査を開始していたA中学の250HVD血中濃度(平均値)は1年生22.6ng/ml、2年生24.5ng/ml、3年生25.5ng/ml、充足者の割合が12%であったのに対し、2022年度に初めて調査を行ったB中学は1年生23.0ng/ml、2年生23.4ng/ml、3年生23.0ng/ml、充足者の割合が5%であり、A中学の結果と差異を認めた。 先行研究と比較すると住民のVD不足状態は深刻化していることが判明した。検診の実施は一定の改善効果を認めるものの、今後の介入方法ををさらに検討する必要があるものと考える。
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備考 |
上記に示したYouTube動画は2024年6月までの期間限定で公開されています。
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