研究分担者 |
中口 俊哉 千葉大学, フロンティア医工学センター, 教授 (20361412)
大鳥 精司 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (40361430)
江口 和 千葉大学, 大学院医学研究院, 特任准教授 (40507323)
成田 都 (鈴木都) 千葉大学, 大学院医学研究院, 助教 (70734242)
稲毛 一秀 千葉大学, 大学院医学研究院, 助教 (80793629)
志賀 康浩 千葉大学, 大学院医学研究院, 特任准教授 (90568669)
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研究実績の概要 |
2021年度は,脊椎手術ナビゲーションの基礎技術開発のため,(1)腰仙椎低侵襲前方固定術(OLIF51)における術中補助内視鏡下でのナビゲーション開発,および(2)超音波プローブを用いた術中ナビゲーションへの応用を念頭に置いた脊柱後幕間の生理学的基礎研究 を行った. (1)手術操作や器械によるこのような血管の傷害リスクを避けるための一助として,術中内視鏡に入力された画像を用いたセマンティックセグメンテーションおよび物体検出による2つの手法により,総腸骨静脈のリアルタイム検出モデルの開発及び評価,双方の比較を行った.検出のアルゴリズムはそれぞれDeepLabv3+,YOLOv5を使用し,評価指標を共通のものとしてPrecision,Recall,DeepLabv3+にはDice,YOLOv5にはmAPを使用した.データ数は4症例614枚とした. DeepLabv3+についてDice係数,Presicion,Recallは4症例ではそれぞれ0.238,0.299,0.461,一方でYOLOv5でのPrecision,Recall,mAPはそれぞれ0.925,0.922,0.948を記録し,精度に関してはYOLOv5が優位であった. (2)腹臥位被験者5名の腰部に超音波プローブを当て, L1-L2間, L2-L3間, L3-L4間高位の計三高位から観察した硬膜管断面図における拍動を計測し,主成分分析にて特徴の解析を行った).また,同時にECGを計測しECGと硬膜管の拍動を, パワースペクトル密度とコヒーレンス解析にて比較した.その結果,硬膜管の拍動の元波形, 主成分波形, ともに特徴的形状が見られなかったことから, 波形形状による定性的診断は困難である可能性が示唆され,パワースペクトル密度, 位相相関ともに高周波で低下し, 高周波にて位相相関値が特に強くなったことから, 高周波域にてECGと硬膜管の拍動の比較を行うことで新たな定量的診断や治療に応用できる可能性が示唆された.
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