研究課題/領域番号 |
21K09314
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研究機関 | 愛知県がんセンター(研究所) |
研究代表者 |
真砂 勝泰 愛知県がんセンター(研究所), がん病態生理学分野, 研究員 (80338160)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 融合遺伝子 / 次世代シーケンサー / 肉腫 / 肺 |
研究実績の概要 |
2023年3月現在、約300症例の肺組織由来のRNAを用いたRNAシーケンスデータ解析により、1年間でさらに複数のin frame融合遺伝子候補を集積した。融合遺伝子は、in frame融合遺伝子でリード数を10リード以上とし、ダイレクトシーケンス法にて融合遺伝子の存在を確認した。また、in silicoの機能解析として、新たなパイプラインを利用し、oncogenic annotationを行い候補遺伝子の絞り込みを行っている段階である。蓄積症例は、2023年3月の時点で肺由来の肉腫での切除標本を約30症例まで増やした上、遺伝子抽出及び核酸の品質チェックを終えている。解析の対象候補を転移性の、確定診断に至っていないspindle cell tumorに特化して融合遺伝子解析を施行する予定で、コホートの選別を終え、病理組織所見及び臨床データや免疫組織学的初見などのデータ化を終えている。近々、Fusion Plexによるシーケンスを施行予定である。また、協力研究機関において、候補融合遺伝子の機能解析も併せて施行中であり、2023年3月現在、cell lineの解析で融合遺伝子を導入したモデルを化を終え、機能解析中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
多くの融合遺伝子が検出され、候補とするin frame融合遺伝子の機能解析の必要性が生じたため、解析がやや遅れている。また、in vivoでの機能解析の必要性も生じたため、候補遺伝子の選定に時間を要している。症例集積は順調に進んでおり、問題ないものと考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
パネルのカスタム化が終了しているが、primerの追加などが必要であり、順次シーケンスを施行する予定である。in silico及びin vivoでの融合遺伝子の機能解析やRNAシーケンスデータを用いた発現解析も順次行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
遅延しているシーケンス費用などに使用する予定。
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