研究課題/領域番号 |
21K09325
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 福島県立医科大学 (2023) 九州大学 (2021-2022) |
研究代表者 |
松本 嘉寛 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (10346794)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 骨軟部腫瘍 / 腫瘍免疫 / 免疫逃避 / EPCAM / 細胞障害性T細胞 |
研究成果の概要 |
悪性骨軟部腫瘍の予後を規定する最大の因子は肺転移であり、転移症例の予後は不良である。予後改善のため、腫瘍免疫療法の応用が試みられているが、免疫療法の効果は乏しく、骨軟部腫瘍が何らかの免疫回避機構を持つことが予想された。本課題では、悪性軟部腫瘍での原発巣と肺転移巣の免疫プロファイルの違いを検討した。その結果、平滑筋肉腫においては、転移巣ではEPCAMの発現が有意に上昇し、CD8+ T細胞の腫瘍への集積を阻害することで、免疫逃避に関与していると推定された。そのため、EPCAMの発現や機能を阻害する事でCD8+T細胞の腫瘍浸潤が回復し、転移性平滑筋肉腫予後が改善する可能性がある事が示唆された。
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自由記述の分野 |
整形外科 骨軟部腫瘍
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
悪性骨軟部腫瘍の予後を規定する最大の因子は肺転移である。今回の研究により,悪性軟部腫瘍が原発巣から肺転移を来す際に、腫瘍の免疫プロファイルがどのように変化するかの詳細が明らかとなった。さらに、平滑筋肉腫における免疫逃避機構の一旦も解明した。同様の手法は他の悪性軟部腫瘍に関しても応用可能である。そのため本研究は、悪性軟部腫瘍の肺転移に対する腫瘍免疫療法の確立、ひいては予後の改善に重要であると考えられた。
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