研究課題/領域番号 |
21K09332
|
研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
原藤 健吾 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (00338089)
|
研究分担者 |
小林 秀 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (50365293)
多田 充徳 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 研究チーム長 (70392628)
名倉 武雄 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任教授 (90306746)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
|
キーワード | 膝前十字靭帯 / 損傷予防 / 加速度センサー / Four-dimensional CT / 荷重位CT |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、Four-dimensional Computed Tomography(4DCT)および荷重位Computed Tomography(CT)、加速度センサーによる膝関節動態解析を組み合わせることによりACL再建術後再損傷のリスクを評価することである。 まず4CDTによる撮影をACL患者6名で行い論文作成を行った。4DCTは臥位で膝関節を屈曲45度から伸展させる、というプロトコールで施行した。その結果、脛骨の終末外旋(Screw Home Movement)がACL患者では健側に比べて患側では小さいことは判明した。 同時に研究分担者らとミーティングを重ね、荷重における撮影プロトコールを検討した。荷重位CTの撮影は荷重条件を0%、50%、100%の3パターンに分けて施行することとなっていたが、荷重0%では膝が軽度屈曲してしまうため、プロトコールの見直しを余儀なくされた。そこで、現在は大腿四頭筋を軽度収縮させた状態で、計測時に膝関節伸展を確認するように変更した。その後、荷重位CTを10名に施行した。荷重位CTに関しては現在4名まで解析が終了している。荷重位CTの解析結果に関してはばらつきが大きいため現在評価中である。 加速度センサーを使用した解析に関しても4名まで計測が終了し、現在解析中である。今後はCTから得られたデータとセンサーを使用した動作解析の関連性を評価する予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ACL損傷患者6名で4DCTを、10名で立位CT撮影施行した。CTから得られたDICOMデータを、画像解析ソフトAvizoを用いてsurface modelに変換し、設定した座標軸上で3D-3D surface registration techniqueを用いてマッチさせた。 COVID-19の影響で画像解析用PC(Mac)が届かず、また荷重位CT撮影に関するプロトコールの変更したことによりやや遅れている。
|
今後の研究の推進方策 |
今後目標数の20名までACL損傷患者の立位CT撮影を進めることは可能となる見込みである。 得られたCTデータから前述の方法で膝関節のアライメント変化を定量的に解析していく。特に、これまで定量的に評価の困難であった荷重時の大腿骨・脛骨の回旋位置関係性の評価も可能になると考えられる。健側・患側間の差のみならず、骨形態とアライメント変化との関連についても検証していく。
|
次年度使用額が生じた理由 |
当初画像解析ソフトを2ライセンス購入予定だったが、解析用のPC入荷が遅れたことと、残額では不足していたため、次年度使用額が生じた。更にCOVID-19の影響で、学会参加がすべてWEBとなり旅費が生じなかったことも影響している。現在、画像解析ソフト1ライセンスを使用して研究を行っているが、更に1ライセンスを増やすことを検討している。
|