研究課題/領域番号 |
21K09348
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
篠原 一之 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 客員研究員 (30226154)
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研究分担者 |
青山 晋也 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 助教 (00757677) [辞退]
樽見 航 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 助教 (40714895)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | テストステロン / 運動 / 概日リズム |
研究実績の概要 |
テストステロンは性機能だけでなく、身体・精神機能に関わる男性ホルモンであり、加齢に伴い低下することが知られている。中高年男性においてテストステロンが顕著に低下すると、性機能だけでなく、うつ症状や体力低下、肥満などの精神・身体・代謝機能に関わり、加齢性腺機能低下症(LOH: Late Onset Hypogonadism)をきたす。これは、特に働き盛り世代である中高年男性の健康増進を図るうえで大きな社会問題となっている。テストステロンは早朝にピークを持つ日内変動を示すが、加齢に伴うテストステロンの低下は早朝ピークの低下が特徴であることが知られている。運動はテストステロン量の維持増加を狙った予防策の一つとして多くの研究がなされているが、その多くが運動直後の一過的な増加などを評価しており、日内変動への影響はよくわかっていない。近年、運動は様々な因子の日内変動に影響を及ぼし、それは運動の実施時刻によって異なることが示されている。 これまでに少数サンプルでの実験を24名にまで拡大した。24名のうち、4名は事前に設定した除外基準に従い分析から除外した。残りの20名について、本年度で分析を終了する予定であったが、COVID19の影響もあり、未だ分析の途中である。しかし、ある程度の仮説は立てることに成功しており、運動が早朝の男性ホルモン量を高め、早朝に高い日内変動の維持に有効であるが、この運動効果は夜型の睡眠リズムを持つヒトではみられないことを見つけ、運動効果を高める上で睡眠リズム等の生活リズムが重要である可能性が示された。本年度は、現在すでに論文の執筆に取り組んでおり、可能であれば投稿あるいはアクセプトまで行いたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
論文化のために、データの解釈にてこずっている部分があるが、おおむね順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
データ分析はある程度済んでいるため、論文化できるようにデータの追加を含め検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究期間全体としてCOVID19の影響を受けており、研究の進展具合および論文化のための準備と相まって次年度使用額が生じた。 残りのデータ解析のための人件費と論文校正・投稿の費用として使用予定。
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