前立腺癌の家族歴はリスク因子として認知されており、遺伝子変異の特徴を捉えることは診断・治療に重要である。我々は日本人家族性前立腺癌家系の集積を行い、HOXB13遺伝子およびBRCA遺伝子に焦点を当て解析を行った。HOXB13は日本人家系で、G132E,F127Cという欧米とは異なる遺伝子変異が家族性前立腺癌で頻度が高かった。BRCA遺伝子は現在レアバリアントで病的変異を有する症例でPARP阻害剤が奏功するなどトピックスであるが、今回、BRCA2の17遺伝子のSNPsについて検討した。これらは、家族性・散発性・非癌症例で有意な頻度差はなく、リスク評価には有用でないことが示唆された。
|