摘出したマウス膀胱を培養液内で伸展状態のまま培養を行ったところ、経時的に線維化が進行してくることを確認した。膀胱の伸展刺激受容体の阻害剤(GsMTx4)を投与した際の培養では線維化がある程度抑制されていた。線維化の進行とともに、培養液内の線維化促進因子であるTGF-β1も上昇したが、GsMTx4の作用下においてはTGF-β1濃度も低下していた。これらより、膀胱の伸展状態の持続は線維化を促進させ、低活動膀胱に至る病態の原因とも考えられるが、伸展刺激の抑制は病態の進行を遅らせる事も可能であると思われる。
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