研究課題/領域番号 |
21K09396
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
山道 岳 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (40882262)
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研究分担者 |
田中 啓之 大阪大学, 大学院医学系研究科, 特任教授(常勤) (00432542)
植村 元秀 福島県立医科大学, 医学部, 特任教授 (40631015)
王谷 英達 大阪大学, 大学院医学系研究科, 講師 (60727965)
武田 理宏 大阪大学, 医学部附属病院, 准教授 (70506493)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 骨転移 / 大阪臨床研究ネットワーク / バイオマーカー |
研究実績の概要 |
GDPPがヒト骨芽細胞とヒト破骨細胞から分泌されること、さらにオートクライン機能としてGDPPがそれぞれの分化に必須の転写因子である、RUNX2・OSXとNFATc1・DC-STAMPの発現亢進を介して増殖能を促進させることを明らかにした。それに伴ってGDPPは骨芽細胞の骨形成能、破骨細胞の骨吸収能も亢進させることを明らかにした。特に去勢抵抗性前立腺癌細胞株(PC3)においては、マウスの骨転移モデルを用いてGDPPが骨芽細胞と破骨細胞の発現を亢進させることが分かった。 臨床データとして多施設共同研究を行い、骨転移指向性を有する癌種を中心に643症例(前立腺癌185例・うち骨転移110例、乳癌84例・うち骨転移42例、腎癌99例・うち骨転移35例、肺癌245例・うち骨転移103例、健常者30例)の血中GDPP濃度を測定することができた。血中GDPP値は癌種に関わらず健常者・非骨転移患者・骨転移患者の順に高値となり、それぞれの骨転移診断能は前立腺癌でAUC0.88、乳癌でAUC0.81、腎癌でAUC0.81、肺癌でAUC0.58であった。これは前立腺癌において特に予後不良である去勢抵抗性前立腺癌でも同様の結果であり骨転移量の経時的なモニタリングにも有用であった。前立腺癌・乳癌・腎癌ではGDPPの骨転移診断能はいずれも既存の骨転移診断に用いられることの多いPSA、LDH、OC、ALPよりも高値であった。肺癌でのみ血中GDPPの骨転移診断能が低かった原因としては他の3癌腫に比べて有意に骨転移数が少なかったからと考えられた。
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