• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2022 年度 実施状況報告書

セルソーティングを応用した尿中マイクロRNA検出による新規尿路上皮癌診断法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K09404
研究機関鹿児島大学

研究代表者

榎田 英樹  鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (80347103)

研究分担者 吉野 裕史  鹿児島大学, 医歯学域医学系, 講師 (90642611)
鑪野 秀一  鹿児島大学, 医歯学域医学系, 准教授 (30624655)
坂口 大  鹿児島大学, 鹿児島大学病院, 医員 (70779008)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードマイクロRNA / 腫瘍マーカー
研究実績の概要

膀胱癌や上部尿路上皮癌においては臨床で有用な診断マーカーが少なく、患者は侵襲的で頻回の内視鏡検査を余儀なくされている。申請者らは過去のマイクロRNA(miRNA)研究から尿路上皮癌組織で発現が亢進しているmiRNAを尿中で検出することによる診断マーカーの開発を行ってきたが、これまでの前向き試験で有用な結果が得られなかったのは尿中の赤血球や白血球の混入が原因であることを突き止めた。予備的な実験によりこの問題はセルソーティング技術により、尿沈渣から剥離した癌細胞のみをセルソーターで選別してmiRNAを測定することで解決することが判明した。まずは有用なマーカーとなり得るmiRNAのスクリーニングを行った。既に保有している尿検体(尿路上皮癌患者:80検体、尿路結石:50検体、尿路感染症:45検体、健常者:30検体)を用いて候補miRNAの絞り込みを行った。候補miRNAの選別には過去に樹立した膀胱癌および上部尿路上皮癌患者の病理組織から得られたmiRNAプロファイルを作成できた。上部尿路上皮癌のプロファイルではmiR-200aやmiR-191が有用なマーカーであることが予想され、がんと非がんをAUC 0.864の精度で鑑別することが可能であった。同時に現在、鹿児島県内の泌尿器科関連施設で収集を進めている「肉眼的血尿を主訴とする膀胱がん患者」のセルソーターによる検体処理を進め、RNAの抽出を行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

既に候補マイクロRNAを同定して、臨床検体での測定に取り掛かっている。概ね順調である。

今後の研究の推進方策

今後は候補miRNAについて以下の3段階のステップを経て行う予定である。
①既知検体を用いたスクリーニングによる候補miRNAの絞り込みと臨床病理学的事項との関連性の解析
②肉眼的血尿患者を対象とした候補miRNAによる前向きな診断検査の実施とTURBT術後の再発予測マーカーとしての候補miRNAの有用性の検討
③候補miRNAの癌遺伝子的作用についての機能解析

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] microRNA-99a-5p induces cellular senescence in gemcitabine-resistant bladder cancer by targeting SMARCD1.2022

    • 著者名/発表者名
      Tamai M, Tatarano S, Okamura S, Fukumoto W, Kawakami I, Osako Y, Sakaguchi T, Sugita S, Yonemori M, Yamada Y, Nakagawa M, Enokida H, Yoshino H.
    • 雑誌名

      Mol Oncol.

      巻: 16 ページ: 1329-1346

    • DOI

      10.1002/1878-0261.13192.

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2023-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi