研究課題/領域番号 |
21K09443
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
樫山 智子 東京大学, 医学部附属病院, 届出研究員 (70755719)
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研究分担者 |
田口 歩 東京大学, 医学部附属病院, 届出研究員 (60756782)
谷川 道洋 東京大学, 医学部附属病院, 届出研究員 (70706944)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | がん関連血栓症 / 卵巣癌 / 婦人科悪性腫瘍 / 血小板凝集塊 / 血小板活性化 / 血栓治療 |
研究成果の概要 |
卵巣癌は診断時に進行癌であることが多い。近年では既存の抗がん剤に加えてPARP阻害薬等による治療も行われているが、治療抵抗性を示すことも多く依然として予後不良の疾患である。また、卵巣癌では血栓症の合併が多く、血栓症の存在は治療経過に大きな影響を及ぼすため、卵巣癌症例における血栓の診断治療は非常に重要である。今回我々は当院での卵巣明細胞癌の血栓合併症例と非合併症例の予後を解析し、血栓合併は独立予後不良因子であることを明らかにした。さらに、卵巣悪性腫瘍における有意な血小板活性化と卵巣腫瘍切除による血小板活性の低下、血栓症の発症周辺で血小板活性が有意に上昇することが分かった。
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自由記述の分野 |
医学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
卵巣癌患者における血栓症の合併は、癌治療を困難にする要素の一つであるため、適切な卵巣癌治療と血栓治療の両立は重要な課題である。今回われわれが明らかにした卵巣癌患者における血小板凝集塊測定の結果から、悪性腫瘍自体による血小板活性化の背景が示され、現行の血栓における治療としての腫瘍切除の重要性がさらに示された。今後組織型特異的な血小板活性化のメカニズムを探ることで新たな血栓治療標的の確立を目指す。
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