• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2021 年度 実施状況報告書

難治性卵巣粘液性癌に対する新たな治療戦略の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K09486
研究機関東北大学

研究代表者

島田 宗昭  東北大学, 医学系研究科, 准教授 (40362892)

研究分担者 徳永 英樹  東北大学, 大学病院, 准教授 (30595559)
重田 昌吾  東北大学, 医学系研究科, 助教 (90842633)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード難治性癌 / 卵巣癌 / 粘液性癌 / 化学療法抵抗性 / メタボローム解析
研究実績の概要

本研究の対象疾患である難治性希少癌である卵巣粘液性癌のゲノム解析を開始した。婦人科がんに対するメタボローム解析の意義を検証する研究の結果、卵巣がんに対する診断、化学療法感受性・予後の予測、治療標的の同定などに有用であることを報告した(Hishinuma E, Shimada M. Wide-targeted metabolome analysis identifies potential biomarkers for prognosis prediction of epithelial ovarian cancer. 2021. Toxins)。
この結果を踏まえて、ゲノム解析を進めつつ、メタボローム解析を加えた多層的オミックス解析により本研究対象である難治性希少癌である卵巣粘液性癌に対する新規治療標的の開発、治療効果・予後予測などの予測医療をより実現化するためにメタボローム解析を加えることとし、本研究対象を含めた卵巣がん検体350例のメタボローム解析を行った。現在、卵巣癌の検体を組織型別、進行期別などの解析を進めており、卵巣粘液性癌に対する診断、化学療法感受性・予後を予測するメタボロームプロファイルの解析結果が期待される。
卵巣粘液性癌のゲノム解析を施設内で行える体制整備が完了したため、検体集積に努めつつ、卵巣粘液性癌のゲノム解析を進めて、ゲノム解析とメタボローム解析との統合解析を令和4年度の目標とする。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

卵巣粘液性癌(原発性、転移性)、境界悪性腫瘍のゲノム解析を開始したが、本研究の対象疾患の検体収集率がコロナ感染による診療調整の影響を受けてやや鈍化しており、ゲノム解析の進捗はやや遅れている。
これまで進めてきたメタボローム解析の有用性が示されつつあることから、多層的オミックス解析を進める方針を加え、研究課題である難治性希少癌である卵巣粘液性癌の診断、治療開発に加えて、化学療法感受性、予後予測などを含めた予測医療の実現にも取り組んでいく。

今後の研究の推進方策

これまで収集した難治性希少がんである卵巣粘液性癌(原発性、転移性)、境界悪性卵巣粘液性腫瘍の検体に加えて、引き続き本研究の対象となる疾患の検体収集に努める。
ゲノム解析に加えて、メタボローム解析を進めており、婦人科がんに対するメタボローム解析が、診断、治療標的、治療効果・予後予測に有用である可能性が示されつつあることから、メタボローム解析も含めた多層的オミックス解析を可能とする研究整備に努めつつ、各解析を促進していく。

次年度使用額が生じた理由

コロナ感染による診療調整の影響も加わり、難治性希少癌である本研究対象の検体収集率がやや鈍化したため、未使用額が生じた。ゲノム解析に加えて、血漿メタボローム解析を含めた多層的オミックス解析を進めるため、令和4年度の請求額に合わせて令和4年度に使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] 4.Wide-Targeted Metabolome Analysis Identifies Potential Biomarkers for Prognosis Prediction of Epithelial Ovarian Cancer.2021

    • 著者名/発表者名
      Hishinuma E, Shimada M, Matsukawa N, Saigusa D, Li B, Kudo K, Tsuji K, Shigeta S, Tokunaga H, Kumada K, Komine K, Shirota H, Aoki Y, Motoike IN, Yasuda J, Kinoshita K, Yamamoto M, Koshiba S, Yaegashi N.
    • 雑誌名

      Toxins (Basel)

      巻: 13(7) ページ: 461

    • DOI

      10.3390/toxins13070461.

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2022-12-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi