メソポーラスシリカナノ粒子のサイズコントロール手法を確立し径50nm程度のコア粒子にポリグリセロール修飾を行うことで優れた可溶性を持たせることに成功した。一方で、卵巣明細胞癌においてビタミンAの代謝酵素であるレチノールデヒドロゲナーゼ10(RDH10)が特異的に発現することを多数の臨床検体を用いた免疫染色とウエスタンブロッティングにて明らかとした。さらにRDH10が、糖新生代謝酵素であるホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼPEPCK)を介して卵巣明細胞癌の細胞質内グリコーゲン貯留に大きく寄与し、癌細胞の幹細胞能獲得や治療抵抗性に関与していることを同定した。
|