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2023 年度 実施状況報告書

子宮内膜症と卵巣癌における脂質代謝によるフェロトーシスの役割

研究課題

研究課題/領域番号 21K09514
研究機関京都大学

研究代表者

山口 建  京都大学, 医学研究科, 講師 (20378772)

研究分担者 馬場 長  岩手医科大学, 医学部, 教授 (60508240)
山ノ井 康二  京都大学, 医学研究科, 助教 (70868075)
万代 昌紀  京都大学, 医学研究科, 教授 (80283597)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワード卵巣明細胞癌 / フェロトーシス / YAP
研究実績の概要

卵巣明細胞癌においてフェロトーシス抵抗性であることを示してきた。また、フェロトーシスにはHippoシグナルの最終的な調整因子である転写因子YAPの活性が関わることを示した。さらに、YAPの制御はLATS1/2が重要な因子であるとされているが、LATS1/2以外にも存在する可能性があることを示してきた。
LATS1/2以外にYAP活性を示す因子があるか探索したところ、卵巣明細胞癌のマーカーであるHNF1Bの下流遺伝子であるZDHHC7に着目した。ZDHHC7は卵巣明細胞癌において高異型度漿液性癌よりも有意に高発現であった。ZDHHC7の発現を抑制したsh細胞株を作成したところ、YAP1は核内移行を示し、活性化していた。また、細胞死が増えること、フェロトーシスマーカーが上昇することを卵巣明細胞癌細胞株2株で確認した。ヒト卵巣明細胞癌細胞株を用いたマウス卵巣明細胞癌モデルで検討したところ、ZDHHC7のsh株ではコントロール株と比較してフェロトーシス誘導剤によってフェロトーシスマーカが上昇し、腫瘍抑制効果を強く認めた。ZDHHC7のsh株の腫瘍ではYAPの核染色が増え、フェロトーシスに関わる脂質ROSのマーカーであるMDAも強く発現していた。また、既報のデータセットを入手し、卵巣明細胞癌においてYAP活性が予後に関わることを京都大学の症例を用いた結果と同様であることを確認した。以上のことから、卵巣明細胞癌はフェロトーシス抵抗性を示し、その機序としてYAP活性によるフェロトーシスが抑えられていること、YAP活性はLATS1/2だけではなくZDHHC7により制御されていることを明らかにした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

論文発表がまだ

今後の研究の推進方策

論文作成し投稿、発表予定

次年度使用額が生じた理由

論文投稿費、学会発表費が必要。

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公開日: 2024-12-25  

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