研究課題
基盤研究(C)
肥満はがんの発症だけでなく再発や予後に関連することが知られている。特に内臓型肥満はがんの再発への影響は大きく、そのメカニズムの一つとして脂肪細胞が繊維芽細胞成長因子を大量に産生し、がん周囲環境を変化させ血管新生やがん増殖に作用が近年わかってきた。今回の検討により内臓肥満の患者は非肥満患者に比べて再発が多いことがわかり、そのメカニズムとしての脂肪細胞から分泌される繊維芽細胞成長因子(Fibroblast Growth Factor: FGF)により癌組織の3次元的構造や微小環境の変化し、再発転移が増加する可能性が示唆された。
婦人科癌
肥満とがん発症リスクにおける研究は従来から多く行われているが、がんの増殖、浸潤、再発と肥満や内臓脂肪、皮下脂肪との関連に着目した研究は未だ少ない。今回の我々の検討により肥満および脂肪とがんとの関連性の理解を深めたことにより、新たながん進展メカニズム解析および治療戦略が開発できる可能性がある。