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2022 年度 実施状況報告書

卵巣腫瘍の浸潤転移における核の剛性維持蛋白ラミンの役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21K09533
研究機関群馬大学

研究代表者

齊尾 征直  群馬大学, 大学院保健学研究科, 教授 (40242721)

研究分担者 西島 良美  群馬大学, 大学院保健学研究科, 講師 (10710733)
小林 さやか  群馬大学, 大学院保健学研究科, 助教 (80765694)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードLamin / コンピュータ支援画像解析 / 卵巣癌
研究実績の概要

悪性腫瘍において核膜蛋白Laminの発現量の変化について複数の研究が行われているが、対象の臓器毎にその結果は異なっている。前年度には卵巣の4大上皮性腫瘍の検討を原発巣について行ったが,本年度は卵巣漿液性腺癌において3種類のLaminの発現量の評価を原発巣と転移巣について比較検討した。方法としては,漿液性腺癌と診断された卵巣の手術検体を用いてLamin A、Lamin B1、Lamin B2の免疫組織化学染色を行った。その標本を顕微鏡下で観察し、腫瘍部の染色強度を同一症例の正常卵管と比較して低下、増加、不変の3つに分類した。その結果,Lamin Aでは腫瘍部で発現が低下しているものが最も多く、不変が次となり,増加している症例はなかった。Lamin B1は不変が最多で,低下,増加の順であった。LaminB2は低下,不変,増加3の順であった。
その後も解析を継続し,症例数を増やしてゆき,標本データをバーチャルスライドスキャナで画像データ化した後に,コンピュータ支援画像解析を行うことで,最終的にリンパ節転移部と原発部の比較検討をするに至り,人的な観察による評価と類似したデータを得るとともに,新規のデータも得られたため,論文投稿できると判断し,現在,本研究としては2本目の英文の論文を執筆し,投稿中となっている。
なお,核の剛性とLamin発現との関係性を検討するために,細胞株を用いたTrass well assayも開始しており,卵巣の明細胞癌株,漿液性癌株,大腸がん株でのアッセイを順次遂行中であり,次年度にその成果をまとめ上げて行ける予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

現在までに英語論文1報の発刊となっているとともに,現在投稿中のデータもあり,おおむね順調に進展していると思われます。

今後の研究の推進方策

今年は主に細胞株を用いたTras well assayを行い,Laminの発現と核の剛性の変化によるTras wellの穴を通り抜けることのできる細胞の多さや,細胞死の多さの有無などを検討する。また,一部明細部癌株でのTrans wellの通りに安さに差があるため,卵巣名細胞癌における原発巣と転移巣でのLaminの発現の比較検討なども行う予定にしている。

次年度使用額が生じた理由

本年度内に全て使用し終わるようにしていたが,642円分がうまく調整できず翌年度に繰り越すこととなった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 卵巣漿液性腺癌原発巣におけるLamin A, Lamin B1, Lamin B2の卵管との発現比較2022

    • 著者名/発表者名
      大内美月,小林さやか,西島良美,齊尾征直
    • 学会等名
      第68回日本病理学会秋期特別総会

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公開日: 2023-12-25  

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