研究分担者 |
永沢 崇幸 岩手医科大学, 医学部, 特任講師 (10453309)
菅井 有 岩手医科大学, 医学部, 非常勤講師 (20187628)
利部 正裕 岩手医科大学, 医学部, 特任准教授 (30382609)
大黒 多希子 金沢大学, 疾患モデル総合研究センター, 教授 (30767249)
佐藤 千絵 岩手医科大学, 医学部, 任期付助教 (70883726)
万代 昌紀 京都大学, 医学研究科, 教授 (80283597)
濱西 潤三 京都大学, 医学研究科, 准教授 (80378736)
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研究実績の概要 |
2021年度はSECと同様の組織型を示し、遺伝子発現や免疫逃避プロファイルも似る卵巣漿液性癌についても局所免疫メカニズムの探索を進め、B7-H3が別のサイトカイン伝達経路を介してM2マクロファージを遊走させ免疫逃避機構を発揮することを見出し、論文報告した(Cancer Immunol Res)。 2022年度も腫瘍局所免疫メカニズムの探索を進め、腫瘍と間質の間には種々のサイトカインクロストークが存在し、漿液性腺癌細胞はMDSCやM2マクロファージを誘導して抗腫瘍免疫から逃避する機構を確立していることを明らかにし、論文報告した(Carcinogenesis)。また卵巣漿液性癌ではCXCL13を分泌するCD4+ T細胞が免疫シグナル管理基地としてのtertiary lymphoid structures(TLS)に集簇することで免疫逃避状態から免れ、TLSが見られる症例では予後が良いこと、精製CXCL13の投与が予後改善をもたらす可能性について論文報告した(JCI Insight)。 2023年度は腫瘍-間質クロストークの観点から原発腫瘍の局所CD8+浸潤パターンをMMR蛋白およびTP53染色と組み合わせて評価することで再発子宮体癌に対する複合免疫療法の奏功性が大別されることを明らかにし、論文報告した(Jpn J Clin Oncol)。また、卵巣漿液性腫瘍の治療奏功性に着目して境界悪性腫瘍からHGSCまで本邦多施設での成績を集積し(Int J Clin Oncol, Cancer Sci)、HRDnessおよびSLF11がそれぞれ治療感受性に影響を与える仕組みを探索し報告した(Br J Cancer, Mol Cancer Ther)。
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