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2021 年度 実施状況報告書

頭頸部癌における血中循環RNA修飾網羅的解析について

研究課題

研究課題/領域番号 21K09559
研究機関浜松医科大学

研究代表者

山田 大貴  浜松医科大学, 医学部, 協定訪問共同研究員 (70882794)

研究分担者 今井 篤志  浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (30794309)
望月 大極  浜松医科大学, 医学部附属病院, 助教 (40467246)
美馬 勝人  千葉大学, 大学院医学研究院, 特任助教 (40866109)
三澤 清  浜松医科大学, 医学部, 教授 (90334979)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード血中循環RNA修飾網羅的解析 / リキッドバイオプシー / クラスター解析、GO解析 / セルフリーRNA
研究実績の概要

これまで我々研究グループは、DNAメチル化修飾(エピゲノム)をマーカーとした先行研究をおこなっている。具体的には、HPV関連中咽頭癌におけるセルフリーDNA-メチル化解析により、3遺伝子(CALML5、DNAJC5G、LY6D) の治療効果・腫瘍消失・再発の判定の有効性を報告している。この3遺伝子は、細胞株の網羅的メチル化解析、頭頸部癌252症例のメチル化解析による予後評価、セルフリーDNA-メチル化解析の3段階の解析により抽出に成功している。今回本研究は、これまでの経験を基に、エピトランスクリプトーム解析によるセルフリーRNAマーカーの探索の研究である。現在、頭頸部癌での特徴など全貌は明かになってない。本研究では、DNAメチル化などの塩基修飾(エピゲノム:epigenome)が癌化機構など多様な影響を与えることが広く認識されている。最近では、転写産物(transcript)であるRNAが修飾されるエピトランスクリプトーム(epitranscriptome)が注目され、RNAにアデノシン6位窒素原子へのメチル基の付加反応であるN6-メチルアデノシン (m6A)という塩基修飾が存在しその重要性が認識されている。我々は、これまで長くDNAメチル化修飾に関する研究をおこない、臨床検体、リキッドバイオプシーからのDNAメチル化マーカーの研究を継続している。本研究では、RNA修飾に焦点をあてた新たなRNAメチル化マーカーの抽出を目指す研究に取り組む。頭頸部癌におけるリキッドバイオプシーからのセルフリーRNAからRNAメチル化を検出する研究はいまだ報告はなく、これまでのセルフリーDNAからのDNAメチル化修飾(エピゲノム)の経験を生かして、RNA修飾(エピトランスクリプトーム)と癌化機構についての知見を蓄積していきたい。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2021年度は、リキッドバイオプシーによるセルフリーRNAの収取を5例の症例に行った。セルフリーDNAと合わせてペアのサンプルを収集している。HPV関連中咽頭癌症例の、癌部と正常口蓋扁桃側の組織によるエピトランスクリプトームマイクロアレイ(Arraystar社)を使って、網羅的RNA修飾解析を行い、そこから得られるRNA修飾遺伝子を抽出する予定である。

今後の研究の推進方策

我々研究グループは、これまでのエピゲノム研究とリキッドバイオプシー研究の経験から、エピトランスクリプトームマイクロアレイ(Arraystar社)による研究を頭頸部癌細胞株、手術検体のRNA修飾解析を行い、さらにリキッドバイオプシーによるリアルタイムでのモニタリングに応用にしていきたいと考えている。2022年度は、エピトランスクリプトームマイクロアレイを使った解析を始める予定である。

次年度使用額が生じた理由

2021年度、リキッドバイオプシーによるctRNA回収の実験が主であった。2022年度は、RNAメチル化アレイを開始する。細胞株による解析と臨床検体による解析を並行して行う予定で予算使用額が増加すると予想される。

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公開日: 2022-12-28  

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