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2022 年度 実施状況報告書

臨床応用を目指した頭頸部癌におけるctDNAモニタリングシステムの構築

研究課題

研究課題/領域番号 21K09561
研究機関九州大学

研究代表者

古後 龍之介  九州大学, 大学病院, 助教 (90529885)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードctDNA / liquid biopsy / 頭頸部癌
研究実績の概要

令和4年度は新たに10例の頭頸部扁平上皮癌をSCC panel解析に提出し、ctDNAモニタリングを追加した。さらに9例をSCC panel解析に提出中であり、ctDNA候補遺伝子を検討している。扁平上皮癌における本手法はTP53変異を有する症例(8例/10例)では有用なバイオマーカーになることがわかった。現在、再発転移頭頸部癌に対して、薬物療法中の症例についてもctDNAモニタリングを施行し、画像検査より早く、治療効果が予測可能かどうかを検討している。
また、扁平上皮癌以外にもRET遺伝子変異陽性甲状腺髄様癌症例1例とHER2陽性唾液腺癌症例2例についてもdigital PCRを用いて、血漿中RET変異遺伝子の検出、HER2遺伝子の定量を行った。RET変異遺伝子は血漿中でも検出可能であった。HER2は血漿中で検出可能であったが、HER2 copy数は病勢を反映していなかった。血漿中のHER2の定量には有用なreference geneの選定などが今後必要になると思われる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

これまで解析してきた頭頸部扁平上皮癌26例に加えて、令和4年度は12例のSCC panelによる変異解析とctDNAモニタリングを追加した。さらに9例のSCC panel解析を追加している。扁平上皮癌以外にもHER2陽性唾液腺癌やRET遺伝子変異陽性甲状腺髄様癌についても、HER2定量やRET変異の検出をdigital PCRを用いて行っている。症例数も順調に増加してきており、研究計画は概ね順調に進展している。

今後の研究の推進方策

再発転移頭頸部癌に対して薬物療法を施行している症例についても研究を拡大している。ctDNAのturn around timeの短い性質を生かして、画像検査より早期に治療効果の予測が可能かどうかを検討したい。また、扁平上皮癌以外の癌腫のうち特定の遺伝子変異や融合遺伝子を有する頭頸部癌についてもdigital PCRを用いたctDNAモニタリングの有用性を証明したい。

次年度使用額が生じた理由

共同研究先である岩手医科大学医歯薬研究所 医療開発研究部門 西塚哲教授から、同教室が保有する変異TP53検出用のdigital PCR用primer-probeを供与頂いた。このため、予定していたprimer-probeの購入費用の一部が節約可能となり、次年度使用額が生じた。次年度、追加症例のprimer-probe購入費用にあてる予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] The characteristics of ctDNA monitoring in head and neck squamous cell carcinoma2022

    • 著者名/発表者名
      Ryunosuke Kogo, Tomomi Manako, Takeshi Iwaya, Hayato Hiraki, Satoshi Nishizuka, Masashi Idogawa, Takashi Tokino, Takashi Nakagawa
    • 学会等名
      第81回日本癌学会学術総会

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公開日: 2023-12-25  

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