研究課題
常染色体優性遺伝性難聴の代表的な遺伝子であるKCNQ4の難聴発症病態の中に、外有毛細胞の細胞死が関連することをin vitroの系において我々の研究チームは示してきた。本研究においてはその細胞死メカニズムがin vivoで実際に起こっていることを示すためにマウスでも再現し、治療法の開発につなげることを目的としている。KCNQ遺伝子バリアントにおいて日本人で最も多いのはc.211delCという短縮型バリアントであるが、マウスで同じ部位に同様のバリアント(c.214delC)を挿入しても細胞死が惹起されず難聴も発症しない。その差はマウスとヒトの細かい配列の相違により惹起されていると考えられたため、ヒトと同様の表現型を示すようにマウスのKCNQ4のDNA配列においてヒトと相違する部位に8種類の点変異を挿入し、培養細胞でstable cell lineを作成のうえでplate readerを用いてin vitroのcytotoxity assayを施行した¥
2: おおむね順調に進展している
点変異挿入プラスミドの作成、stable cell lineの作成、cytotoxity assayの施行を行い、おおむね順調に推移している。
これまでの結果をもとにノックインマウスを作成し、難聴発症の有無及び内耳の有毛細胞の形態観察を行う。
ノックインマウス作成費用が次年度請求となるため繰り越しとなった。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 1件、 査読あり 4件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (5件) 産業財産権 (2件)
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