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2021 年度 実施状況報告書

シスプラチン難聴予防薬剤の臨床応用に向けた内耳障害予防と抗腫瘍効果の比較検討

研究課題

研究課題/領域番号 21K09586
研究機関横浜市立大学

研究代表者

荒井 康裕  横浜市立大学, 医学部, 講師 (90614818)

研究分担者 佐野 大佑  横浜市立大学, 医学部, 准教授 (10620990)
内山 唯史  横浜市立大学, 医学部, 言語聴覚士 (10868962)
水足 邦雄  防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 病院 耳鼻咽喉科科, 講師 (40338140)
高田 顕太郎  横浜市立大学, 医学部, 助教 (50898020)
百束 紘  横浜市立大学, 医学研究科, 客員研究員 (80712794)
折舘 伸彦  横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (90312355)
和田 昂  横浜市立大学, 医学部, 助教 (90838129)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
キーワード器管培養コルチ器 / confocal microscope / 免疫染色 / 内耳
研究実績の概要

2021年度は、実験1の器官培養コルチ器へのシスプラチン投与に対する内耳有毛細胞保護効果の検討のうち、コルチ器の器官培養および共焦点レーザー顕微鏡による観察をおこなった。
生後3日もしくは4日のマウス(wild type, C57BL/6)を用いた。断頭後、Hank's平衡塩溶液内に浸し、顕微鏡下で頭蓋骨から蝸牛を摘出した。蝸牛の膜迷路から骨壁を丁寧に剥離摘出し、蝸牛軸からコルチ器を割いて摘出する。カバーガラス上に摘出したコルチ器を置き、有毛細胞の先端表面を上に、基底膜がカバーガラス側になるよう調整後、インキュベーターで培養した。器管培養したコルチ器をrabbit-anti-Myo7AおよびChicken anti-Neurofilament Abで免疫染色した後、KEYENCE confocal microscopeおよびLEICAレーザー顕微鏡にて観察を行い、器管培養が行われていることを確認した。コルチ器によっては、一部重なっているものやlateral wallが残っているものがあり、今後精度を高めていく必要がある。また、実験1-2)シスプラチンと候補薬剤の投与の準備として、候補薬剤である、Vitamin E、Melatonin、Edaravone、GMDTC、βヒドロキシ酪酸、ヒト臍帯由来間葉系幹細胞エクソソーム(hucMSC-ex)などの他に候補薬剤がないかどうか文献的検索を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

実験内容は実験1から3まであるが、動物実験の申請許可および研究資材の購入を終了し、基本実験手技である器管培養およびconfocal microscopeによる観察を当施設で実施できている。

今後の研究の推進方策

2022年度においては、実験1ー2)シスプラチンと候補薬剤の投与および、実験1ー3)組織学的評価・比較を行う。
Edaravoneを例に概要を示す(Im GJ,et al. 2015)。コントロール群、シスプラチン(CDDP)群、シスプラチン+Edaravone(100μM、200μM、300μM)群の5群で48時間器官培養し、Edaravoneのシスプラチン耳毒性に対する内耳保護効果を比較検討する。(ヒト臍帯由来間葉系幹細胞エクソソームについては、Zhouらの報告(2013)を参考にコントロール群、シスプラチン群、シスプラチン+800g/mL hucMSC-ex、シスプラチン+160g/mL hucMSC-exの4群で実施)
その後、有毛細胞数の比較に加え、cleaved caspase-3の免疫染色により細胞死の検討を、8-OHdGの免疫染色により活性酸素種(ROS)の発生状況の比較を、ミトコンドリア膜電位評価が可能な色素MitoTracker Red CMXRosを用いてミトコンドリア障害レベルの比較をそれぞれ行う。
実験1終了後に学会での報告および論文発表を行う。2023、2024年度に実験2.in vivoでのシスプラチン投与に対する内耳細胞保護効果および難聴予防効果の検討および実験3.抗腫瘍効果への影響の検証をおこなっていく。

次年度使用額が生じた理由

ABR記録システムについては、研究分担者の施設での実施による代用により補うこととしたため、主な費用は実験用動物、試薬、実験器具、薬剤となり次年度へ繰越すこととなった。次年度において、上記、実験必要な費用にあてる予定である。

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公開日: 2022-12-28  

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