研究実績の概要 |
本研究では複数の電子顕微鏡法を組み合わせた微視的解析により、組織内の細胞の微細構造が、それぞれの組織や細胞全体に対してどのような影響を及ぼしているかを調べることを目的としている。 これまでに、内耳柱細胞内の微細構造の解析、気道上皮多線毛細胞の線毛運動の方向性に関する解析を進め、内耳柱細胞内の微細構造形成過程に関する知見を得た。線毛運動の方向性についてのデータは、線毛運動のライブイメージングによる解析を合わせ、その方法論について報告を行った(Nakamura et. al., 2023)。また、SEMを用いた反射電子像観察を応用した試料の広域観察法とその使用例について、2022年の日本耳科学会のテーマセッションにおいて発表を行った。 FIB-SEM、アレイトモグラフィー法を用いた培養細胞の3D再構築解析によって得られた知見を、細胞内で細胞骨格が液-液相分離しながら相互作用することで上皮細胞間バリアを制御している研究に寄せ報告を行った(Tsukita et.al., 2023)
|