研究実績の概要 |
MIO-M1細胞とARPE19細胞を培養し、hypoxiaとstretchの刺激を付加し、VEGFなどの増殖疾患に関係する遺伝子発現を検討した。今後は下記の予定である。 基礎データとしてコハク酸の網膜細胞に対する作用を明らにする。網膜血管内皮細胞、周皮細胞によるin vitro の系においてコハク酸受容体の細胞内シグナル、血管新生、血管透過性への作用を検討する。1.コハク酸とエリスロポエチンが網膜血管内皮細胞に及ぼす作用を検討する。細胞の増殖、遊走、管腔形成、細胞外マトリックス溶解、に及ぼす影響を検討する。増殖は細胞内DNA濃度測定か3H-thymidine取り込み能にて測定し、遊走能はboyden-chamber法、管腔形成はマトリジェルをもちいたin vitroの管腔形成により検討する。2.コハク酸、エリスロポエチンの作用がどのような細胞内シグナル伝達を介しているか検討する。JAK, STAT, PKC, PKA, MAPkinaseなどの抗燐酸化抗体、阻害剤およびそれらのdominant negative mutantを用いることによりその役割を検討する。3.高血糖・酸化ストレスのタイトジャンクションなど血管細胞間の接着に関与する分子の発現量に対する影響をReal time quantitative PCR, Northern blot 解析やWestern blot 解析により検討する。またそれらの分子のチロシン、セリンースレオニンリン酸化を抗リン酸化抗体を用いた免疫沈降―western blotにより解析する。さらにIn vitroの透過性を電気抵抗およびアルブミン透過率等を測定する事により検討する。
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