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2022 年度 実施状況報告書

Interscan Time OCTAを用いた滲出型加齢黄斑変性の新たな治療戦略

研究課題

研究課題/領域番号 21K09677
研究機関福岡歯科大学

研究代表者

大島 裕司  福岡歯科大学, 口腔歯学部, 教授 (00536237)

研究分担者 園田 康平  九州大学, 医学研究院, 教授 (10294943)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード滲出型加齢黄斑変性 / 抗血管新生療法 / 継続的加療
研究実績の概要

加 齢 黄 斑 変 性(age-related macular degeneration : AMD)は, 中高年の中途失明の難治性疾患である。その病態は活動性の脈絡膜新生血管(CNV)を特徴とし, 現在は抗血管新生療法が治療の第一選択となっている。しかし, 依然多くの症例で再発を繰り返し, 長期視力改善は難しい。現存の眼科領域における検査機器(蛍光眼底造営検査, 光干渉断層計(OCT), 光干渉血管撮影(OCTA))では, 再発後の検出には優れているが, 再発前の兆候を検出するのは困難である。
Interscan Time(IT)システムを導入した新しいOCTAでは, 微細な血流動態の変化を検出することができ, CNVの活動性を逸早く反映できる可能性がある。本研究の目的は, ITシステムを導入した非侵襲的なOCTAを用いて, AMDの再発兆候を早期に検出し、早期治療開始による長期視力維持を目指した個別化医療を確立することである。
今回、ITシステムを導入したOCTA機器として, Canon社の”OCT HS-100”を用いて、残存CNVの再燃兆候を特定し, 残存CNVから再発時期が予測検討し, 個人にあわせた治療時期を設定した個別化治療を可能とすることを目指している。
残存CNVが非活動期のままであれば問題はない。再活性化することで, 血管透過性が亢新し, 滲出性変化を生じるのであり, その際の血流速度の変化を捉えることが重要である。現在、非活動期の患者の本研究への登録を引き続き行い、OCTA像の撮影を行っているところである。登録した患者のうち、再燃がみられた患者はまだ少数である状態である。引き続き登録を行うとともに登録後に再燃が診られた患者の蛍光眼底造影、OCT像の撮影などを行い、これらの所見とOCTA像の比較を行う予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

現在、患者の本研究への登録を行い、OCTA像の撮影を行っているところである。引き続き登録を行うとともに登録後に再燃が診られた患者のOCTA像、および蛍光眼底造影、OCT像の撮影などを行う予定である。現在、再燃が診られた患者はまだ少数であり引き続き、治療の継続と経過観察を続行している状態である。

今後の研究の推進方策

再燃が認められた患者がまだ少数であるが、再燃が認められた患者と認められていない患者のOCTA像の比較を行い、患者データのデータベース化を今後、すすめる予定である。データの構築がすすめば、再燃の特徴を見極めるためデータ解析を行う予定である。

次年度使用額が生じた理由

データ収集するために患者登録およびOCTA撮影を行っている。再燃する症例がまだ少ないため、解析の作業に入れていない。そのため、データ入力、データ解析 の費用が次年度使用となった。また、 関連学会へ参加する予定であったものがコロナ禍のために中止、次年度延期となったためその費用が次年度使用予定となった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] Ang-2とVEGF-Aの同時阻害がもたらす滲出型加齢黄斑変性の新たな治療戦略2022

    • 著者名/発表者名
      大島裕司
    • 学会等名
      第92回九州眼科学会
  • [学会発表] 臨床試験から考えるnAMD治療2022

    • 著者名/発表者名
      大島裕司
    • 学会等名
      第76回日本臨床眼科学会総会
  • [学会発表] Ang-2同時阻害による新しい抗VEGF治療の展望2022

    • 著者名/発表者名
      大島裕司
    • 学会等名
      第61回日本網膜硝子体学会総会

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公開日: 2023-12-25  

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